わが88歳の雑感( 307) 高齢期の健康の要は自己管理にあり、自分自身であるという強固な信念と考え方にある

 14年前、心房粗動でカテーテル治療を受けて以来、2ケ月ごとに循環器の定期的な検査治療を受けている。

1    血圧測定と血圧手帳への記録

 その中で、かかりつけ医からは、血圧手帳(特定非営利活動法人日本高血圧協会発行)をいただき、毎日朝夜に家庭血圧測定をして血圧手帳に測定値を記入している。これは日常生活の一部となっており、何の苦もなく行なっている。

 一週間ごとに計算機を使って平均値も記入しているが、だいたい同じ平均値が持続しているので、自分の特性を知ることができる。主体性を持った健康の自己管理の面からもこの手帳記入方式は有効であるように思う。この手帳は、2カ月ごとの定期検診に主治医に提出することになっている。

2   血圧計と測定による健康管理

 血圧計は、カテーテル治療以来、家庭に備え付けて毎日使用している。自ら測定することは、自分の身体に対して常時関心を持つということであり、健康管理に資するもの大であると考える。

3  朝晩の体重測定と適正な体重管理

 体重計も、血圧計の共にカテーテル治療以来備え付けて、毎日朝晩は体重を測定している。

 自衛隊退官後、体重が一時80キロとなったが、今日では63キロ前後を維持している。肥満は万病のもとであり、運動、食事管理など長い年月をかけて減量にこぎつけた。

 自分の身体の特性として、体重を下げると血圧が下がる相関関係にある。したがって、現状の体重を維持すると血圧もほぼ正常値を保つことになる。

 適正な体重の維持は、家庭における食事管理を必要としており、妻の協力で毎日の食事量と内容に留意している。必要な栄養はしっかり摂り、食べすぎないように心がけている。また、体重を血圧手帳に記録することにしている。記録することによって、体重管理に関する甘えや緩みを防止することができるからだ。

4 高齢期の健康管理の要は自己管理にある

 こうした点から考えると、心臓、腎臓、膀胱と三つの大病後、今日まで元気に大過なくやってこれたのは、栄養と食事管理、運動のほか血圧と体重の測定による日常的な健康管理と定期検診の指導であったように思っている。

 高齢期における健康管理の要は、自己管理にある。主役は本人であって、医師や家族などは協力支援者であるということではなかろうか。高齢期の健康を左右する鍵は、自己管理・自分自身であるという強固な信念、考え方にあることを強く感じている。