最近の新聞紙上で話題となっている本の中に、著者和田秀樹氏の「70代が老化の分かれ道」がある。
著者の和田氏は、30年以上にわたって高齢者専門の精神科医師として現場に携わってきた医師とのことである。
本書は、筆者の臨床経験、観察体験から得た70代がその後の健康的な生活を送ることができるか否かの分かれ道となることに着目した「健康長寿」のツーハウ、ノウハウの詰まった本であるとのことである。
広告の健康管理に関する内容項目のタイトルからだけを見ると、これはどうかなーと思われるものもあるが、タイトルの「70代が老化の分かれ道」には全く同感である。
自分の70歳から今日までの体験や地域社会の高齢者の実態、シニアクラブの活動経験から見聞してきた状況からまさしくそのように思う。
総合して、70歳代は高齢期の一大ターニングポイトであることは間違いない。
人は寝たきりで介護を受けながら、何年生きたではなく、「健康寿命」といわれるごとく、自分の意思で、自分のことは自分でできる。自分のやりたいことができるかではなかろうか。
これはクオリティ・生活の質をどこまで維持できるかである。いくつになっても相当年代程度の「生活の質」を維持しながら人生を全う出来れば、まさに天寿と言えるではなかろうか。
どこまで長寿を全うできるかは、各人各様であるが、そこには、家族に他人に迷惑をかけない、社会的な重荷にならないことが一番大事ではなかろうか。
超高齢者社会の進化、人生100年時代が到来したといわれる。元気・自立・自由活動・介護なしを維持しながらの長寿は理想であるが、現実はひぎしい。
厳しいからこそ、少しでもそれに近い人生を送るよう最善の努力をしたいと思っている。