87歳の雑感( 269)  持続可能な高齢期の健康目標・自力で「歩く、立つ、座る」ことができること

 今流行りのサプリメントの宣伝文句ではないが、高齢期においては、歳を重ねるに連れて「歩く・立つ・座る」の身体機能が低下するのは自然の摂理である。そこで、身体機能をどのように防ぐか、どうしたら上手く付き合うかが重要となってくる。

 今の時代は、両親や祖父母の時代の高齢期に比べて格段に恵まれた環境にあるのではないかと思う。当地域では、ロコモーショントレーニングの場が無料で提供されている。その意思とほんの少しの扉をたたく勇気さえあれば、遠くに出かけることなく、町内で自由参加できる機会が与えられている。

 こうした面では、かってシニアクラブの会長として、浜松市のロコモーションの推進施策に対応して、いち早くロコモーションサロンを積極的に立ち上げて参加した。現在、3個の月曜会・水曜会・金曜会のロコモサロンが有効に機能して運営されている。

 ここ10年来、こうしたサロンへの積極的な参加と自主管理の朝夕の散歩などにより、自力で「歩く、立つ、座る」ことが何の不自由もなく出来ている。努力の成果でもある。ありがたいことである。

 人間は高齢期に入ると歳を重ねるにつれて、身体機能が徐々に低下していく中で、何とか現状を維持できているのは、地域の良好な環境条件のお陰である。長時間にわたる座る動作だけは、無理をせず、できる限りイスを利用することにしている。

 人間にとって、自力で「歩く、立つ、座る」は基本機能であるが、老化と共にその機能は低下、失われていくものだ。無理に抵抗することなく、自然体で防止に努力していきたいと思っている。

 自分にとって、自力で「歩く、立つか、座る」ことができるかどうかは、生活の質をどの程度に維持できるかどうかを左右する大きな要素ともなる。

 今年は数えで、88歳となった。5月になると満88歳となる。私にとって、持続可能な高齢期の健康目標は、自力で「歩く・立つ・座る」ことができることである。その目標が維持できれば、元気爺として心豊かに人生の終末を送ることができるからである。