新型コロナウイルス感染対処については、この項「元自衛官の時想」において、過去５回にわたって、「新型コロナウイルス対処とトップの状況判断、決心、実行」で所感を述べてきた。
平時や有事を問わず、国家レベルから集団・個人レベルに至るまで、政治、経済、軍事、社会等すべてにおいて、突発的に不明の事案が発生すれば、その対処はドップの状況判断、決心・決断及び実行が最も大事であるからである。
したがって、今回の新型コロモウイルス対処についても、「トップの状況判断、決心、実行」の視点から関心をもって、新聞、テレビ等メディアの発信・論調、世論などを注視してきた。
全部を朝から晩まで見ることはできないが、番組等をチェックしていたら目に留まった中で、ＢＳフジ８チャンネルの午後8時からの「プライムニュ－ス」は、最も編集構成とゲストの発言・意見内容が本質・核心を突くものがあった。
「プライムニュ－ス」で、３月4日のゲスト国家基本問題研究所理事長桜井よし子氏及び5日のゲスト、3人の元統合幕僚長の発言内容は、３５年余の自衛隊勤務経験と83年余の人生経験からするわたくしの考え・意見と全く同じであることに一層思いを強くした。
新型コロモウイルス対処とトップの状況判断、決心、実行については、表現の仕方は異なっても危機管理への対処、情報の収集・分析評価・発信、状況判断と決心・決断及び実行、緊急事態におけるトップリ－ダ－のあるべき姿、組織運用と指揮命令などについて、自衛隊の最高位の職位にあって、優れた指揮統率をされた立場からの発言で千金の重みのある意見内容であった。
わが国は、大東亜戦争終結から７５年を迎える。何もかもなかった厳しい時代からたくましく立ち上がった。日本再建・復興を目指して、全国民が営々と築いた。その様子を子供の頃からしっかりと見てきた。
阪神淡路の大地震、東日本の大震災、など幾多の災害も乗り越えてきた。国難とも言える事態に対処してきた。
時移りたりと言えども、今日の事態を全国民が一致協力すれば必ずや乗り切れるであろうと確信するものである。
❶ ３月4日
テ―マ『櫻井よしこが一刀両断 新型コロナと国の覚悟 日本の危機管理に課題』
ゲスト 桜井よし子 国家基本問題研究所理事長
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、新型コロナウイルスは、国内外を問わず、政治・経済だけではなく、安全保障にまで影響を及ぼし始めた。日本は内政と外交において、どのような対応でこの危機を克服すべきか、櫻井よしこ氏の発言・意見は論旨一貫し明快であった。
危機管理について、自衛隊勤務経験などないのに、抜群の気骨のある所信を持っておられることに感心した。
かって、英国の「鉄の宰相」とも言われた、信念を持って国難と国づくりに対処した気骨のあるサッチャー首相を思い出させた。
2 3月5日
テ－マ「3人の元統合幕僚長統に聞く、新型コロナウイルス感染拡大と日本の危機管理」
ゲスト
折木良一 元統合幕僚長 元陸将
岩﨑 茂 元統合幕僚長 元空将
河野克俊 前統合幕僚長 元海将
自衛隊で各級指揮官を経験し、自衛官の最高位たる統合幕僚長として活躍された。とりわけ、未曾有の被害を出した東日本大震災における自衛隊史上最大規模の対処作戦など、危機対応の実任務経験豊かな3人の統合幕僚長経験者を迎え、危機に際して求められるトップの姿勢と対応、リーダーシップのありようなど次の８項目にわたって、充実した内容であった。ぜひ各界各層の多くのリ－ダ－と国民の皆さんに視聴してもらいたいものであった。
内容構成
❶ 政府の感染症対策
❷ 「危機管理の基本」と現状
❸ クルー船をめぐる「指揮系統」
❺ 非常時のリーダーシップとは
❻ 非常時にトップは何をすべきか
❼ 東日本大震災の「教訓」
❽ 格言
「日本の危機管理能力向上のカギ
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3人の元統合幕僚長統に聞く、「新型コロナウイルス感染拡大と日本の危機管理」
3人の元統合幕僚長
① 折木良一 元統合幕僚長 元陸将
② 岩﨑茂 元統合幕僚長 元空将
危機管理の基本
提言 リ－ダ－に最も必要なもの
