令和5年度・第21回「国民の自衛官」顕彰の隊員及び部隊の横顔紹介が産経新聞で行われている。恒例のフジサンケイグループ主催の画期的な顕彰事業で敬意を表する。
❶ 国民の自衛官横顔(6)
元海自潜水艦教育訓練隊 金子弘元1等海佐(65)
「賞総なめの潜水艦を指揮」
❷ 所感
自衛隊間において多くの隊員は、自分の専門職域や担当分野において、自他ともに認められる優れた業績を挙げるなど与えられた職務をやり遂げて充実感と満足感を持って退官している。
金子元1佐も定年、再任用と本年9月任期満了で退官されたが、自衛官人生44年に大いなる誇りとやるべきことはやったという満足感を持たれたと思う。
防衛大学校を卒業し、潜水艦乗員として数々の経験を積んで、潜水艦「おやしお」及び潜水艦救難艦「ちはや」の艦長等として、栄えある指揮職を全うされた経歴は素晴らしい。
陸海空3自衛隊では、それぞれ特色のある戦力評価、各種の戦技、飛行・地上安全等の表彰・褒賞のほか検閲、点検等が行われている。海自の「年度優秀艦」など3つの表彰を総なめしたことは、優れた指揮統率力と隊務運営能力の証左と言える。
退官後一休みしたら、第2の人生の金沢で、自衛隊で培った知識経験と指揮統率力を地域社会の活動の中で発揮してもらいたいと思うがどうであろうか。静かに過ごすのもこれまた人生であるが、強固な組織に守られた集団と異なり、地縁血縁に縛られず、肩書きもなく、全員が自由と平等の立場で参加する地域社会の役員や諸活動に挑戦してもらいたい。
私は、隊友会活動で、第3の人生では、地域社会で自治会・町内会はじめ諸団体における奉仕の「一人一役」活動を提唱してきた。そこから新しい自分を見い出したり、人生の主活動期とは異なった新たなる人生が展開することもあり、人生の後半が面白くなる。