令和5年度・第21回国民の自衛官顕彰(7) 海自第31航空群司令部 森元学2等海尉(64) 「電波情報分析の第一人者」

    令和5年度・第21回「国民の自衛官」顕彰の隊員及び部隊の横顔紹介が産経新聞で行われている。恒例のフジサンケイグループ主催の画期的な顕彰事業で敬意を表する。

❶ 国民の自衛官横顔(7)   

  海自第31航空群司令部 森元学2等海尉(64)      

 「電波情報分析の第一人者」

  産経新聞記事 令和5年9月21日  出典

❷ 所感

 40年間にわたり海自における電波情報分析のスペシャリストとして、電波情報解析の任務を遂行されたことは素晴らしいことである。

 研究心と探究心に富み、海自独自の電波情報解析の手法構築に努め、その道の第一人者としての数々の業績は、余人をもって変えがたいものがあり、定年後も再任用で後進の育成に精励されたことにも現れている。

 幅広い識見技能を持って、航空機搭乗員として厳しい任務を経験したことが、情報分析の信頼性をさらに高めていったたように思う。

 定年後も、優れた専門性を持った余人を持って代え難い人材であることから再任用されて第一線で働きながら後進の育成にあたってきた功績は高く評価され、今回顕彰されたものと考える。

 私は、昭和時代の最後の頃に、航空幕僚監部人事課の人事第2班長として、准尉、空曹及び空士の人事を担当した。

 この間、特に、第一線現場で活動する隊員の状況を積極的に視察することに努めた。陸幕2別等の情報収集、分析部隊の専門家集団の現場を視察したりして、高い士気はもとより高度な専門性、忍耐力、追求力、探究心と向上心に敬服したものである。

 特に、情報収集及び分析評価に従事する要員は、優れた資質能力が求められ選抜されてきた。その点では、陸海空とも共通するものである。

 古今東西において、軍事組織にとって、的確な情報の収集及び分析評価の機能の充実は、国家防衛に必要不可欠であり、領土、主権、国民の生命財産を守る基盤となる。