元自衛官の時想(157) 「大東亜戦争」の呼称とわが国の主権回復について

 昨日11月20日の産経新聞を読んでいて、一番最初に目に入った記事に注目した。昭和30年(1955年)に航空自衛隊に入隊し、部内幹部候補生選抜試験に合格して初級幹部への道を進んで以来、戦史に関心を持ち各国・各種の戦史から「戦争の実相」と「敗戦後の主権回復」について注目してきた。 

 昭和20年(1945年)8月15日の大東亜戦争の敗戦日から77年の長い歳月を得ても、わが国の政府が閣議決定した「大東亜戦争」の呼称一つにしても、占領軍の指令による「太平洋戦争」の呼称が、今なお継続している。「太平洋戦争」「先の大戦」と真の主権回復に至っていない現状にある。

 私は、「大東亜戦争」の功罪に関らず、歴史を偽らず、あるがままの歴史を尊うものである。したがって、現職時代から今日に至るまで、このブログでも「大東亜戦争」とあるべき呼称を用いてきた。

 今回、この記事を読んで、正々堂々と「大東亜戦争」の呼称について産経新聞が取り上げたことに敬意を表するものである。まさに正論であるからだ。いずれの国家においても長い歴史において栄枯盛衰がある。

 わが国が、国家の基本にかかわる事項に関して、敗戦の自縛から脱して、一日も早く「普通の国」にならなければならないと強く思うものである。世界各国の憲法に軍隊の保有が設けられているごとく、わが国の憲法に軍隊(国防軍)が明記されたとき、本来あるべき国家主権を回復し「普通の国」となるときであろう。

産経新聞記事 主権回復 「大東亜戦争」今なお忌避

 令和4年11月20日  出典