元自衛官の時想(119)   令和3年建国記念の日に寄せて

 昨日の2月11日は、祝日「建国記念の日」であった。わが国の成り立ちと国とは何か、国はどうあるべきかを考え想いをはせる日でもあった。 

 現下の国情は、国難とも言える新型コロナウイルスが猛威を振るい、未だ収束の兆候さえ見えない厳しい状況での建国記念の日であった。

 したがって、今年の「浜松市建国記念の日奉祝式典」は、新型コロナウイルス感染防止のため、小規模で行われることになった。会の継続を期するため、参加者を限定して極力少人数で行うことから、役員、運営者、案内団体の皆さんの参加のみとなった。

 記念行事は、昨日午後、アクトシティ浜松中ホールで、奉祝式典及び講演が行われた。講演は、講師ケント・ギルバート氏で、東京から演題「日本の自立と覚醒が世界を救う」でオンラインで行われた。

 建国記念の日行事には、平成6年隊友会浜松支部の役員・副支部長、支部長、相談役、顧問をして以来、毎年欠かすことなく参加してきたが、現在、隊友会支部の現執行部ではないこと、シニアクラブの責任者としての立場から、残念ながら今回は欠席することにした。

 それは、週に少なくとも3回は、高齢者集団の シニアクラブの諸活動の先頭に立って運営している立場から、自分が式典等に参加して、万が一にも、クラブにコロナを持ち込むことがあってはならないとの決断であった。

 常日頃、コロナウイルスに罹らない、持ち込まない、うつさないと強調してきた者として、当然の責務があると考えての行動である。心静かに式典の無事終了を見守った。

 2月11日は、初代天皇である神武天皇が即位された日とされている。明治5年(1873年)にこの日が紀元節という祝日になった。

 紀元節ついては、昭和16年12月の大東亜戦争開戦の前に小学生となり、昭和20年8月の敗戦に至るまでの間、当時の紀元節の様子は子供ながら記憶している。

 ネットで調べてみると、令和3年(2021年)は、「皇紀2681年」である。「皇紀神武天皇天皇に即位された年(紀元前660年)を紀元とする暦のことである。」とある。

 わが国は、神武天皇の即位日を建国記念の日とすることから、今日建国から2681年となる。歴代天皇は126代を数える。ケントさん曰く、まさに日本は現存する世界最古の国とも言える。いかに長い歴史を持つ国であるかに誇りを持って良いのではなかろうか。

 あらためて国家とは何かに目をむけたい。国家は領土、国民、主権からなる。この三要素をいかに守るか。わが国が厳しい国際社会において、生きていくためにはどうあるべきか、国家の基本について、何が問題で、何が欠けているのか考えるべきではなかろうか。その是正は牛歩の如しである。

 領土、国民、主権を守り抜くにはどうしたら良いか。建国記念の日はそのことを問われる日でもあったが、枝葉末節のことに関心が集まり、新聞テレビ等メディアやネットでも一部を除いて低調であった。このまま進むと日本はどうなるであろうかと憂うるものである。

❶ 令和3年浜松市建国記念の日奉祝式典

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❷ 産経新聞 静岡版 令和3年2月12日 記事

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