令和4年・第20回「国民の自衛官」顕彰(4)  陸自対特殊武器衛生隊

国民の自衛官の横顔(4) 感染症対策エキスパ-ト

陸自対特殊武器衛生隊

産経新聞記事  令和4年9月19日  出典

【所感】

 非常の事態は、いつ何時起きるか分からないものだ。国家国民にとって最後の砦は自衛隊であると多くの国民は思っている。その期待に答えるにはあらゆる有事を想定して教育訓練しておく必要がある。

 自衛隊は非凡な人間の集団ではない。普通の人間の集団である。有事に機能し最大戦力を発揮するのは、部隊編成と指揮統率、任務の明確化と教育訓練にある。

 かって、オオムのサリン事件で陸自の化学学校と部隊が活動して一躍注目を浴びた。新型ウイルスコロナがクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」発生した際、集団感染防止対策で陸自対特殊武器衛生隊が整斉と先導的役割を果たした活動に対して、国民は感動し、一層の信頼を寄せたものである。

 竹島幹雄隊長の「本土防衛だけではなく、国民の健康を守ることも重要な任務、隊員たちはやりがいを感じている」は心強い。

 自衛隊組織は、自己完結型である自衛隊の編成組織、任務、隊員、装備、運用、教育訓練、研究開発など全てにわたって、国家国民の負託に応えるためには、一日も早く、「国民の自衛隊」を憲法に明記して、隊員が安心して任務に邁進できるようにする必要がある。

 世界各国において、固有の軍隊の保持と憲法への規定は共通かつ普遍的である。「普通の国になる」ことは、わが国の発展と国益につながるというものではなかろうか。