元自衛官の時想( 129)  ワクチン接種を通じた 有事に対する危機意識と積極的な対処

 今朝の産経新聞産経抄」を拝読していて、その論旨に全く同感であり、新型コロナウイルス対処を思いながら、わが国における有事に対する国家・国民の「危機意識」が、これを機会に高まることを願うものである。

 今夕のテレビ報道を見ていると、ワクチン接種も国家の体制、国民意識と世論、各都道府県から市町村の動きも加速がついてきたようである。やる気になればできる国力と機能を保持しているからである。

 何事も痛い目にあって目覚めることになるが、コロナ感染防止対処、ワクチン接種対処は、わが国の有事体制の問題点、阻害要因を明確にした。

 これから将来にわたって、どのように生かして危機体制を確立していくべきかの議論が国政の場で高まることを期待するものである。

 テレピの国会中継や昼間の話題を視聴していて感じることは、問題点の本質や阻害要因を突かず、表面的な事象のことや批判ばかりで、建設的な提言・提案に乏しく、将来に向けての積極的な抜本的な政策提言とそれらを中心とした議論がないのを誠に残念に思う。

 ワクチン接種一つとっても、国民の生命と健康、さらには幸福を守るため、「一日でも一刻も早く全国民接種完了」に向けて国家の全機能を発揮して「一日100万回接種」を目標に邁進してもらいたい。

 国家・国民の有事に対する危機意識と危機管理が十分でなかったことは明白で、これを非難、指摘し合ったところで何の益もない。

 それよりもワクチン摂取率の一番高い都道府県、市町村、事業所、団体などの国家的な賞賛と顕彰、困難な中で迅速かつ安全に成功しているワクチン接種成功事例などを積極的に取り上げる報道、今後の教訓や施策に反映できる話題を取り上げでもらいたいものである。歴史に名を刻む各界各級のトップリ-ダ―が輩出してもらいたい。-

令和3年6月7日 産経新聞 「産経抄」記事

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