車を止めて歩きと自転車の生活となった。実行してみると特に困ったことはない。現状の生活環境にいち早く順応している。これが当たり前の生活と思っているので違和感はない。
町内を歩いたり、自転車に乗っているときに顔見知りの方に出会うと「どうして?」と声をかけられることがある。その理由を「齢のせいか車の運転が危なくなったから」と答えると割合すんなりと相手に納得してもらえる。
車を止めてから歩きを基本に、たまに自転車に乗るようになって、自分がいつ頃自転車に乗れるようになったかを思い出してみた。
確か国民学校(小学校)の低学年で大東亜戦争の最中であった。姉が女学校に入り自転車通学をしていた。誰も自転車の乗り方を教えてはくれなかったので、姉の女乗りの自転車を持ち出して見よう真似ようで練習し覚えていった。何回も転んだりしたので、多分自転車を傷つけたのではないかと思うが、家族は見ぬ振りをして見守ってくれたのではないかと思う。
小学生には大きな自転車であったが、幸い女乗りの自転車であっのでうまく習得することができた。親から自転車を買ってもらったのは高校に入学した時であった。家から片道1時間ほどかけて通学した。
❶ 自分に合った自転車
高齢者の自転車は、普通タイプがよい。「速度より安全」を重視し、高速タイプではなく、普通にペダルを踏んで前に進むことができればよいと考えていた。
実際に新品の自転車を購入して気がついたことは、自転車は軽いというイメージがあったが、保管庫からの出し入れに、重たいと感じることである。これは自分の体力の低下から重たいと感じるようになったのではないかと思った。
自転車に乗って両足が地面に着くこと、ブレーキが前輪後輪とも効くこと、昼間でも後尾にピカピカが付くことなどを備えていること、最近の自転車は優れた機能を備えている。いずれにしも高齢者にとっては、何よりも安全第一で自分の身体能力に合った自転車の選択が必要である。
❷ 自動車の風圧を避ける
若い時は感じなかったが、自動車が横を通る時の風圧は意外に強いことを感じるようになった。自分が車を運転しているときに自転車を前方に確認したら自転車との間隔をとるよようによけて通過したものであるが、まったく避けないで接近して通り過ぎる車もある。
風圧でよろけたら事故につながるので、できる限り、自動車の交通量の多い道路を避けるようにしている。今まで車では通らなかった道路を歩いたり、自転車で走ってみると街中のいろいろな情景に出会うことが多くなった。
❸ 夜間、降雨、強風の時は自転車に乗らない
薄暮から夜間、雨が降っているとき、風の強いときには、自転車に乗らないことにしている。高齢者にとって、闇夜・雨・風は自転車事故の要因となる可能性が高いからだ。視力、聴力等の五感が低下しており、バランスを崩して事故につながる。
❹「自転車安全利用5則」を守る
高齢者の自転車事故が多い。車を止めたのに、逆に自転車で事故を起こしたり、事故に遭ったのでは本末転倒であるので静岡県警察が広報している、「自転車安全利用5則」を守って行動することに努める。