85歳老いる雑感( 115) 運転免許証を返納してからの新しい生活様式への転換と順応

 3月22日から車なしの生活様式に入った。運転免許証返納3日目における状況と心境などについて認めておくことにした。高齢期における運転免許証返納顛末記でもある。

❶  車を前提とした生活との訣別

 令和3年3月22日に運転免許証を返納して、一日にして生活の基本が急激に一変した。免許証返納前の生活は車を使うということを前提とした生活であった。この50年間、運転免許を取得してから自家用車を使っていつどこにでも自由に出かけることができた。そこにはいつの間にやら、ごく自然にそれが当然の如く、車生活にどっぷりと浸かった日常であったことを痛感したものである。

 現代は、車社会であるだけに十二分に車の便利性などを享受させてもらった。ありがとうと感謝するのみである。

 車社会の落とし穴と事故防止

   車は凶器と言われるごとく、車を運転している限り、交通事故を起こす可能性を秘めている。51年間にわたる運転で、加害者にならなかったこと、大きな人身事故もなく、軽い物損程度で終わったことは幸いであった。

 現職時代は、服務規律に関わったりしたことから、甘酒の一滴といえども口にすれば車を運転をしないなど厳しい戒律を課してきた。運転中は一瞬たりとも油断しないように努めてきた、後期高齢期になって運動神経、判断注意力、視力など低下傾向にあったことから、今回、免許証返納を躊躇することなく決断した。最善の決断であったと思っている。家族も喜んでいてくれる。

❸  新しい生活への心の切り替え

 今回、何のこだわりもなく自分と家族を含めて、新しい生活に素早く、切り替えることができた。

 それは、自分の心身の状況から、既に1年後には運転免許証を返納することを決めており、徐々に生活の切り替えをどうしたら良いかと模索していたことにある。

 一年後の予定が、急に早まっただけのことで、心の準備と対応の腹案を持ち合わせていたことがそれほど慌てることなく、毅然として心の切り替えができたように思える。全く未練なくあっさりと免許証返納を決断することができたことに自分でも驚いている。

❹   新しい生活様式への転換と順応

 今後の生活の基本は、移動の全てが徒歩と自転車、バスの利用によることとなった。早速、徒歩による活動量が増加した。これらは健康維持につながり前向きに捉えると苦ではない。

 多くの皆さんの好意に甘えることなく、徒歩と自転車、バス利用の基本を堅持したいと考えている。甘えると際限がないからだ。

 新しい状況の変化に対応する順応能力はまだあるようだ。その体制作りとして、町内の行動は徒歩を基本として、急ぐ場合は自転車の利用、距離のあるところは自転車、市の中心部等へは路線バスの利用などである。