❶ 路線バスを利用した通院
車を中心とした生活から、歩きとバスによる生活も4日目、がん術後の定期診察で遠くの病院へ出かけ、初めて通院のためのバス路線を初体験した。車であれば30分以内で行けるが、バスは乗り継ぎで片道2時間以上を要した。
このことは、運転免許証返納にあたり、バス利用の場合、往復に要する時間など以前から承知しており、遠距離であることから当然の時間と言えるので驚きはなかった。
❷ バス利用の利点と新しい風景
バス利用の良い点は、バスの車窓から新しい風景を眺めることができたことである。今まで車の中から眺めた風景と異なるものであることを強く感じた。
これは、目線の高さの違いであろうか。また、周囲に目を配り車を運転したことから解放されて、乗客の立場で、何の負担感や緊張感もなく、のんびりと移りいく風景を眺める立場との違いからくるものであろうか。街の風景などの変化に目を向けていると時間的なことは気にならなかった。
❸ ナイスパスの便利性と利用
バスの利用・乗車では、ナイスパスが必要不可欠となった。いちいち乗車のたびに切符を取り、料金を支払うこともなく、乗降に際して、ナイスパスをタッチするだけで乗り降り地点が入力され、料金を払うことができる便利さである。
ナイスパスの利便性は、チャージした金額の範囲内で、料金や支払いができ、残高も分かるから便利である。今回、路線バスのナイスパスに入金し、これからは手軽にバスを利用できるようにした。
今まではナイスパスは、年に数回使う程度であった。特に、コロナ禍では全く用がなかった。これからはバス利用の度にお世話になることになる。
❹ コロナ禍のバス利用者の減少
ここ数日で気づいたことは、バスの利用客が少ないということである。春休みといった季節的なこともあるようであるが、コロナ禍下でバスの利用客が減少しているように感じた。これだと各バス路線の維持も大変だと難じた。こうした影響からナイスパス利用の恩典割り増しも本年3月末までとのことであった。
❻ 健康管理面から見た車なし生活
車なしの生活を始めてわかったことは、自分の足でとにかく歩かざるを得ないこと、従前より歩数や運動量が増えたこと、バスの利用等が多くなるということである。
全くの新しい生活様式にどのように順応できるかどうかは各人各様ではなかろうか。ストレスを感じる人、気落ちする人、家に閉じこもる人など様々であろう。
私の場合は、運動量が増えて健康管理面からするとプラスに働いているように感じている。自分のおかれている立場、環境の認識、家族の協力などで車なし生活を積極的に、前向きに捉えて乗り切りたいと思っている。何等の苦も無く、車なしが当たり前の生活に順応しつつある。
❼ 車なしの高齢者の足の確保と社会的課題
高齢者の交通機関の確保は、長年叫ばれてきたが、今後どのような方向に進むのであろうか。車なしの生活を基本とするものとしては、とても関心のある事柄である。
高齢者の車による交通事故の未然防止策の推進ととも高齢者の足の確保は大きな社会的課題であり、解決が迫られている。