元自衛官の時想( 122 ) 責任追求・批判・叱責型から改善向上・提案・追求型の国会論戦へ

 昨日、今日と、国会の論戦をテレビ中継で視聴したが、昔も今も全く変わらない責任追求・批判・叱責型一辺倒の進め方にため息をつくばかりである。

 国会の予算委員会等の議論をテレビで拝聴しているとこんなことで貴重な時間を費やしていいのだろうかといい加減にせよと思うことが多い。

 私はブログでできる限り政治的なことに触れないようにしている。一国民として、自分の考えはしかと持っているが、実際の政治状況にタッチしたり、深く調査研究したりしているわけでないためである。新聞テレビ報道等だけでは実際のことはわからないからである。

 政争という言葉がある。文字通り政治上の争いであるから政権与党と野党との熾烈な戦いであるが、国会は国政についての審議、決定の場でもある。

 現在、話題の官と民との問題について、参考人を招いたりして国会の委員会が開かれテレビ中継されたが、基本的に責任追求・批判・叱責型一辺倒で生産的でないように感じたのは私だけであろうか。

 政府に問題が起きれば、責任の所在を明らかにすることも大事であるが、問題解決に向けて、なぜ事案が起きたのか原因を追求し、問題点は何であったのか、これを是正するための具体的な改善向上策を提案したり、追求する姿勢が弱いのにがっかりするばかりである。

 テレビ向けのアッピールのためか声を荒げて政府の責任追求、批判や叱責が強すぎて、議論が噛み合わず、不毛な論争が展開されている。国民が期待しているのは、将来に向けて二度と同じ問題を起こさないための具体的な改善向上策ではなかろうか。 

 次々と具体的にして実行可能な改善向上策を政府から引き出す質問や提案型で攻め立てる練達の知恵者・戦略家、戦術家はいないだろうか。

 こうした質問者が続出したら国民から拍手喝采となり、一躍して評価・名声が高まるであろう。与野党が国会の場で政策を競う方式に転換てもらいたい。まさに国民が期待する政争であって欲しい。

 昨日午前と本日の衆参予算委員会のテレビ中継を視聴しての感想である。