元自衛官の時想(126) 新型コロナワクチン接種に関する危機管理対処に寄せて

 高齢者のワクチン接種に関して、今朝の中日新聞記事を見てようやく軌道修正されたかと安心した。

❶   非常事態対処等の視点から見たワクチン接種対処

    80歳以上の高齢者に対するワクチン接種の予約・実施に関して、非常事態対処・緊急事態対処・危機管理対処を35年余にわたって経験したものとしては、自分なりの信念と考えからすると、全国各地に共通することはあまりにも対処方策が甘いので注目してきた。

 先ず、各種の非常事態・緊急事態・危機管理に際して、状況の総合判断と方向の決心、対処策の決断は、各級トップの責務である。全ての責任を背負う気魄が求められるが、どうであろうか。

❷   初の全国的ワクチン接種は危機管理対処の発想が基本

 コロナワクチン接種は、国民の大部分を対象とし一定期間に完了することは、平時と異なる困難な事態が発生し、危機管理対処そのものであるとの確固たる認識・発想・考えが必要である。

 ワクチン予約と接種をどのように進めるかは、住民の生命をどのように守るかにある。今、全国の各市町村の首長をはじめとする危機管理体制が問われ対処能力が評価される事になる。

 不具合や失敗の経験・教訓から学び直ちに是正

 記事内容から浜松市の今後の動きを見て、軌道修正され当たり前のことになるのかと安堵した。最初から予測できる事態を予め予測して対処するのが危機管理そのものであるからだ。

中日新聞記事 令和3年5月15日

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