歳月の過ぎ去るは速いものだ。3月11日、東日本大震災発生から10年を迎えた。「3.11」はわが日本国と国民鎮魂の日であるとともに「危機に強い日本国家」を作る決意を新たにする日でもある。
今日は、新聞もテレビも終日東日本大震災に関する特集を組んでいた。午後には政府主催の追悼式が天皇、皇后両陛下のご臨席を仰ぎ開催された。午後2時46分から1分間黙とう、東日本大震災で犠牲となられた方々の鎮魂をお祈りした。
メディアの東日本大震災に関する記事内容を見ると、新聞各紙は、当時の甚大にして悲惨な被災状況と現在の復興状況(写真・映像)、苦難の中から立ち上がった被災者の現状と現在に至るまての心情と心の痛み、被災地の復興と今後の課題、教訓を生かした国家としての防災体制、非常事態における中枢機能の充実等司令塔のあり方など様々な点から報道されている。
私の最大の関心は、国家としての非常災害対処はどうあるべきかにある。
昨年と今年の各紙の論調を比較したりしてみた。その中で産経新聞の主張、昨年3月8日の「「必ず避難」を実践しよう」と 3月11日の「危機に強い日本をつくれ」、今年の 3月11日「風化に抗い風評を絶とう」が極めて論旨明快であり、自衛隊35年余の自衛隊勤務を通じて経験した危機管理、国家の非常事態に関連して、その考え方がまったく同じであることから、強く印象に残ったので、切り抜いて掲載した。
また、震災時の危機管理監伊藤哲朗氏の「危機管理教訓コロナに生きず」「情報共有と指揮命令の一元化は基本」の記事、当時の陸自連隊長 国友昭さんの「命救う誇り」「多賀城の最前線で救助指揮 隊員も被災者「でもやるしかない」の記事は、指揮命令と実員指揮の実相を的確に表しているので、切り抜いて掲載した。
大震災、大災害をはじめとして、今回の新型コロナウイルスなど未知の戦いへの対処の基本は同じである。あらためてその重要な事柄について次のことを強調したい。
❶ 危機に強く、大戦略を描けるトップリ-ダ-(最高指揮官)
❷ 指揮命令系統の確立 、特に最高司令塔の確立
❸ 実力の発揮は、平素のたゆまぬ、一に訓練、二に訓練、三に訓練
1 東日本大震災の被害
《 産経新聞 令和3年3月11日 》
2 指揮命令と実員指揮の実相
❶ 「危機管理教訓コロナに生きず」「情報共有と指 揮命令の一元化は基本」 震災時の危機管理監伊藤哲朗氏
《 産経新聞 令和3年3月9日 》
❷ 「命救う誇り」「多賀城の最前線で救助指揮 隊員も被災者「でもやるしかない」 当時の陸自連隊長 国友昭さん
《 産経新聞 令和3年3月11日 》
3 産経新聞 主張
❶ 風化に抗い風評を断とう 産経新聞 令和3年3月11日 .
❷「必ず避難」を実践しよう 産経新聞 令和2年3月8日
❸ 危機に強い日本をつくれ 産経新聞 令和2年3月11日
《 産経新聞 令和2年3月11日 》