わが自治会活動の軌跡( 26) 自治会副会長の役割をどのように受け止めるか

   平成17年(2005年)4月、地域の神原町自治会長に就任して以来、毎月5日と20日の2回、「神原町自治会ニュース」を編集発行した。歳月が過ぎるのは早いもので15年が経った。
 わが町に「自治会ニュース」が創設発行されるようになってから、現在に至るも継続されて情報連絡紙として大きな役割を果たしている。
 「神原町自治会ニュース」を通じて、地域社会に生起する諸問題、自治会活動及び運営や地域の話題や町内で黙々と献身的に活躍する人々などを中心に、どのような問題に直面して、どのように対処したかを回顧してみたい。
 自治会・町内会の運営と活動は、時代、地域によって状況は様々であるが、共通するものがあるのではなかろうか。そうした視点からすると現在及び将来において、自治会・町内会の会長、副会長、会計の三役などの役員として活動される方々に参考になる点もあるのではなかろうかと思うものである。時代の進展とともに自分たちの住む町の自治会・町内会は常に新しい課題に直面しながら前進していくものであるからです。

❶ 自治会副会長の役割をどのように受け止めるか

 今回は、自治会副会長の経験から自治会・町内会の副会長について、所信の一端を述べたいと思います。

①   自治会副会長、会長の選任要領と副会長の役割

 自治会・町内会の役員の選任の様子を見ると、どこの自治会・町内会でも副会長を経験しないでいきなり自治会長・町内会長になることは少ないのではなかろうかと思われます。大抵のところでは、副会長を経験して会長になるか、会計を経験して、副会長、次いで会長に就任するケースが多いのではないでしょうか。

 わが神原町の場合、副会長を務めた後に、自治会長に就任することが定例化しています。この慣行は、社会一般のやり方に従うものであり、継続安定した自治会運営が行われることに役立っております。

 実際に、副会長を経験してみて、素晴らしい慣行であることを体験しました。副会長にとっては、在任間にじっくりと町内全体の状況を確認することができます。現状の問題点と解決策など会長を積極的に補佐しながらより深く調査研究することができます。

②  副会長として会長の補佐をどのように行うか

 副会長は、自治会運営に関して会長の運営方針に従い、支えることが副会長の務めであります。また、間違ったことは正々堂々と意見を述べて適正な方向に進むよう努めるのも大きな役割であります。

 人には個性があります。目的・目標は同じでも達成の手段方法は異なることがあります。その選択によって成果・結果も異なってきます。最終的に決定されたことには従い会長を補佐するのが大切ではないでしょうか。

 よく世間では、会長を蔑ろにして、会長の方針と全く違う方向に進む副会長の事例を見聞することがあります。こうしたことは見苦しいことです。

③   副会長在任間に会長就任時の運営構想を確立

 副会長在任間は、しっかりと会長を助けながら、副会長在任間に自治会長に就任した時の運営構想、取り組む諸課題と対処策などの腹案を準備する期間でもあります。会長よりも時間的、精神的に余裕を持つことができます。

 自分が自治会長に選任されたら、何をやるのかの構想を確立し、確固たる信念と抱負を持つことが求められます。

④  自治会運営の要は何か 人の和と協調

 自治会組織の特質は、町民たる平等の個々の集合体であるということです。こうしたことから、何よりも自治会運営の要は主要役員が一致団結することです。役員の和と協調があって、有効に組織が機能するようになります。

 どんなに資質能力があっても、役員の協力一致、団結なくして自治会運営を円滑に進めることはできません。自衛隊式で言えば、統御・統率なくして優れた自治会運営はできません。

⑤   副会長の役割 役員の和の中心的役割

 副会長の役割は、自治会長を積極的に支えていくため役員相互の人の和を作り上げていく中心的役割を担うことが求められています。

 副会長が、率先して会長を助けていこう、支えていこうと誠心を持って行動することが、会長の適切な補佐につながります。このことが会長就任後に必ず生きてまいります。

⑥  自分の真の実力を試みる機会

 地域社会の自治会組織は、官庁や会社組織と異なり、縦も横のラインも全くつながりがありません。過去の学歴、職歴、地位、栄光など全く関係ありません。町民一人一人が対等の関係で成り立っています。

 こうしたことから、自治会・町内会の副会長、会長として、運営、活動に従事することは、職業人生の後に、人生の終盤を飾る地域社会への奉仕を通じて、社会人としての自分の実力を試す機会でもあります。

 副会長、自治会長の任期を全うした後の実績、評価がその人の本当の実力ともも言えるのではないでしょうか。

 

❷ 神原町の成り立ち その10 ル-ツを探る

その9の要約  

神原町誕生後の昭和30~31年世帯,人口は、世帯数56、人口290人前後と推定される。

◇当時と現在を比較すると、世帯数6.4倍、人口3.8倍です。世帯数の急激な増加に対し人口はその割には増えず核家族化が進んでいることを物語っています。

 

神原町誕生後の世帯、人口

年(西暦)

世帯

人口

昭37(1962)

61

326

169

158

昭40(1965)

72

354

184

170

昭45(1970)

116

477

257

220

平17(2005)

355

1121

540

481

*  現在、自治会会員数は、450を超えてまいりました。文字通り「古くて新しい町」として発展しております。 

        

 神原町自治会ニュ-ス No26   平成18年6月20日
f:id:y_hamada:20200725223007j:plain神原町自治会ニュ-ス  No26   平成18年6月20日

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