老いる雑感(35)  身辺整理と書籍の処理

 世は100歳時代の到来が話題になるが、生を受けたものには必ず終わりがある。5月には83歳となるので、いつお迎えがあっても良いように心構えだけはしておかなければならない。特別な悲壮感や覚悟があるわけではない、先輩諸兄や周囲を見渡してそう思うだけである。

 当面の身辺整理で一番整理を要するのは数量的に書籍類である。三十代になってからかなり積み上げてきたものであるが、人生の終盤においては何としても自分で整理する必要があると思っている。それぞれの時代に自分の思索や行動の肥やしとなったものばかりで愛着があるが、あの世へ逝ってしまったら紙屑でしかない。

 今は気力・意欲も確かであるが、いずれの日にかがた落ちとなるであろうことは間違いない。体力気力のある今のうちに書籍を処理しようと選別にとりかかった。今日は書棚から約600冊を引き出し選別し、できれは他で役立ててもらえたらとの思いで250冊ほどを仕分けした。まだまだ整理の入り口で、道のりは長いが気分は爽快であった。