元自衛官の時想(91) 令和元年度「第17回国民の自衛官」顕彰(4)

 

   令和時代初の「第17回国民の自衛官表彰式」が、10月8日三笠宮家の彬子さまをお迎えして行われた。国際活動や災害派遣などで著しい功績のあった自衛官を顕彰するもので発足から17回目となる素晴らしいフジサンケイクル-プの事業である。
 わたくしは、常日頃から、警察官・消防官などと同じように都道府県や市町村における「市民の自衛官」の顕彰を提唱しているひとりである。
 世界のいずれの国においても、共通する国家の基本は、平和と独立の保持と国民の生命・財産を守ることにある。国家国民から負託された使命を遂行するため生命の危険を顧みず任務遂行するのが自衛官である。毎回表彰を受ける自衛隊員はその代表ではなかろうか。
 産経新聞に掲載された記事を紹介します。


令和元年度「第17回国民の自衛官」の表彰

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❾ 海自岩国航空基地隊 田村幸子 防衛技官(59)

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 《 記事によると、昭和60年に地元の岩国航空基地隊に入隊し、35年間勤務の管理栄養士の防衛庁技官である。隊員の給食は士気高揚と健康の維持増進の根源であり極めて重要な職務である。管理栄養士として我が国の平和と独立を守る一翼を担ってきた。

 田村幸子防衛技官も「自衛隊員」である。

事務官、技官、教官など       30年度防衛白書から
 防衛省自衛隊には、自衛官のほか、約2万1,000人の事務官、技官、教官などが隊員として勤務している。防衛省では、主に、人事院が行う国家公務員採用総合職試験及び国家公務員採用一般職試験、防衛省が行う防衛省専門職員採用試験の合格者から採用を行っている。採用後は、共通の研修を受けたうえで、様々な分野で業務を行っている。
 事務官は、本省及び防衛装備庁の内部部局などでの防衛全般に関する各種政策の企画・立案、情報本部での分析・評価、全国各地の部隊や地方防衛局などでの行政事務に従事している。
 技官は、本省内部部局、防衛装備庁、全国各地の部隊や地方防衛局などで、各種の防衛施設(司令部庁舎、滑走路、弾薬庫など)の建設工事、様々な装備品の研究開発・効率的な調達・維持・整備、隊員のメンタルヘルスケアなどに従事している。
 教官は、防衛研究所防衛大学校防衛医科大学校などで、防衛に関する高度な研究や隊員に対する質の高い教育を行っている。

 

➓ 陸自・第8師団第8飛行隊 勝本潤二 元2等陸佐(55)

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《 記事内容から陸曹航空操縦学生出身のヘリコプタ-パイロットである。昭和58年陸自入隊し、7年目に陸曹航空操縦学生受験資格26歳未満の最後のチャンスに挑戦し合格した。約30年の操縦歴、無事故で定年退官した飛行時間6500時間の名パイロットである。極めて困難な状況下の災害派遣や患者輸送等を冷静沈着にして任務遂行した部隊の至宝的存在の方であったであろう。》

 

  空自特別航空輸送隊整備隊 辻井 正 准空尉(47)

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 《 記事内容から現場における航空機整備の神様的存在であることが伺える。平成3年に空自に入隊し、戦闘航空団の航空機整備を経て平成22年から特別航空輸送隊において政府専用機の航空機整備に従事してきた。航空機整備一筋に豊富な経験と高度な技量に自信があふれる姿がある。

特別航空輸送隊    特別航空輸送隊ホ-ムベ-ジ   

編成組織
 特別航空輸送隊は、航空自衛隊の航空支援集団に属しており、隊本部、第701飛行隊及び整備隊の3つで構成されております。

任 務
 特別航空輸送隊は、政府専用機による国賓等の輸送及び空中輸送員(民間航空会社でいう客室乗務員)育成のための課程教育をおこなっています。

 また、必要に応じ、国際平和協力業務(PKO)及び緊急時における在外邦人等の輸送や国際緊急援助活動も実施しております。

 このような国内外の急激な状況の変化による突発的な任務にも対応できるよう、パイロットをはじめとする政府専用機の乗組員は、全て航空自衛官であり、平素から厳しい訓練を積み重ねて任務に臨んでおります。