令和5年度・第21回「国民の自衛官」顕彰の隊員及び部隊の横顔紹介が産経新聞で行われている。恒例のフジサンケイグループ主催の画期的な顕彰事業で敬意を表する。
❶ 国民の自衛官横顔(5)
陸自第10飛行隊 「57年無事故の花形部隊」
産経新聞記事 令和5年9月16日 出典
❷ 所感
陸自明野駐屯地に所在する第10飛行隊の57年間の無事故は実に大偉業である。国内最長の航空無事故と言える。
困難かつ厳しい実任務を遂行しながら、営々と育成してきた貴重な搭乗員の生命はもとより国民から託された高価な飛行機の損失を防止することにつながるからである。
陸海空を問わず、飛行部隊に勤務した者とっては、飛行無事故が部隊運営の最大の課題であり、至難のことであることをよく知っている。飛行部隊の玄関脇には、飛行無事故の表彰状や記念の楯が誇らしく飾られている。
飛行部隊において飛行と安全は一体であり、57年の飛行無事故の背景には、並々ならぬ努力があったものと推察する。「事故の予兆を排除する愚直な姿勢が今日までの無事故につながったのではないか」との分析であるが、部隊の日常の数々の具体的な対処実行策が紹介記事となっており、引き込まれる内容であった。素晴らしい部隊顕彰である。