令和5年度・第21回国民の自衛官顕彰(8) 第11飛行教育団基地業務群飛行場勤務 古賀裕治3等空佐(54)        「日本の空を守る操縦士教育」

    令和5年度・第21回「国民の自衛官」顕彰の隊員及び部隊の横顔紹介が産経新聞で行われている。恒例のフジサンケイグループ主催の画期的な顕彰事業で敬意を表する。

❶ 国民の自衛官横顔(8)   

  第11飛行教育団基地業務群飛行場勤務隊 

   古賀裕治3等空佐(54)      

 「日本の空を守る操縦士教育」

  産経新聞記事 令和5年9月23日  出典

❷ 所感

 古賀3佐は、経歴等から空自の航空学生出身者であろうと推察する。戦闘機のパイロットとして第一線部隊で空の守りにつき、緊急発進して対領空侵犯措置の任務を遂行してきた経験は貴重である。

 わが領空に接近した彼我不明機に対して、目視で確認できる距離まで接近して警告を発信した経験は、事後の後輩の育成や自衛隊諸勤務において、何ものにも代え難い自信と度胸を身に付けさせるものである、

 私も第1期操縦学生として入隊し、操縦者の道を極めることができなかったが、若いころ要撃管制幹部として、第一線のサイトでスクランブルの発令と要撃管制をした経験は、その後の自衛官勤務に大きな自信を与えてくれた。

 通常の勤務においては、経験できない実戦的な緊張感と修練は、自衛官を段々と鍛えてくれるものである。

 私の同期生の多くは、パイロット育成の操縦教官、飛行隊長、飛行場勤務隊長の他幕僚として航空団司令部防衛部長を歴任するものが多かった。

 自分の教え子たちが、戦闘機、輸送機、救難機のパイロットとして活躍、日本の空の守りを担う姿を見て、誇りと喜びを味わえるのは自衛官冥利に尽きる。古賀3佐にとって、今後の長い人生のバックボーンとなるであろうと確信する。

 私も術科教育の現場で科長として、司令部の人事幕僚として精魂を込めて、人事総務職域の人材を育成したことが、人生における誇りと自信となった。人生とは育てられ、鍛えられ、次に育て鍛える役割を果たすことができることは大きな喜びではなかろうか。