86歳老いる雑感( 242) 定年後の地域社会における諸活動の大きな役割を終える

 単位シニアクラブの会長を約10年間在任したので、3月末の退任を控え関係の書類等を改めて整理処分している。今日も一日中整理に没頭した。

 現職時代から定年後は、地域社会で役立つことがあれば奉仕しようと考えてきたので、請われると、積極的に自治会、県人会、隊友会、花の会、シニアクラブ等で会長等の役割を果たしてきた。

 しかし、高齢期においては、知力、体力、気力など低下してくる。常々、80歳になった時には、地域活動等団体の主要な役職はすべて辞し、区切りをつけたいと決心して実行してきた。

 花いつぱい活動は、約10年間、神原町花の会(花美原会)会長を務めた。花と緑のまちづくり活動の旗振り役となって、率先して活動の推進役を務めた。

 退任が少し遅れたが新会長にバトンタッチできた。退任にあたっては、地域の花活動としてやれることはやり遂げたので思い残すことはなかった。その後は一会員として活動に参加している。

 これに対して、諸般の事情で会長交代が予定通りに行かなかったのが、単位シニアクラブの会長職であった。

 シニアクラブに関しては、単位クラブの会長を4年間ほどで退任することにしていたが、バトンタッチする副会長の事情やあれこれで、やむなく継続するうちに10年経ってしまった。

 それにしても、自分としては、一切手を抜くことなく誠心誠意をもって職務を遂行してきた。長期の在任であったことから、他人の評価は別にして、自分の才覚と力量でやれることは全部やれたので、晴れやかな気分である。

   どの職務についても、後継者に対する注文など一切ない。前任者が後任者に対して文句をつけたり、批判する事例を多々見聞するが、誠に見苦しいと思っている。後任者には、思う存分にやってもらいたいと願っている。

 どの役割も、在任間に全力投球してやれることは全力で取り組んできた。悔いは全くない。人生は限りがある。やれる時にやるべきこと、やれることはやっておくという人生観からくるものであった。

 従って、どんな評価を受けでも動じることはない。終わったことはやり直すことができないからお任せである。

 省みれば、地域における諸活動において、重要な仕事を授かり、活躍の場を与えられたことはありがたいことであった。皆さんに協力していただき、支えられて職責をやり遂げられたことに対して感謝してもしきれないぐらいである。

 この間、職務のために頻繁に動き回ったので心身が元気となり、おかげで健康維持に務めることができた。皆さんから元気をもらうことができたと言えるのではなかろうか。ありがとうございました。

 地域活動において、役立ったことは、航空自衛隊35年余の勤務経験であった。幕僚勤務など幅広い職務を担当させてもらったことである。また、自衛隊退官後は、自動車保険料率算定会調査事務所(現保険料率算出機構)と日本損害保険協会の相談所勤務であった。自衛隊勤務とは全く異なり、異業種、全員管理職経験の熟年集団で新たな仕事に取り組めたことは幸いであった。交通事故の損害調査を通じて、社会の実相を見聞することができた。

 長い間、元気でなんの憂いもなく活動できた最大の原動力と基盤は、妻の協力と支え、安定した家庭があったことである。感謝、ありがたいことである。