元自衛官の時想(115)  新型コロナウイルス第3波に対する政治各級トップの状況判断、決心と対処

 新型コロナウイルス感染症の「第3波」は、最近の「新規感染者数」(令和2年11月21日産経新聞記事)に見られる通り、急増拡大傾向にあり、今後当分の間続くものと思われます。

 毎日の発生件数や事案のメディア報道に、一般国民の関心と話題は、新型コロナウイルス感染症に対するさらなる不安感ではなかろうか。

 現下における世界及び国内のコロナ感染の大きな流れを阻止するには、各国とも政治各級トップの危機認識とリーダーシップ、国民の理解と協力支持にかかっていることは今までの状況から自明です。

 わが国における今次のコロナ感染第3波を政治各級トップが、危機としてどのように受け止め、対処するかは有事の危機管理そのものであります。過去の第1波、第2波で既に貴重な教訓等を学習したところで最善の対処策は、自ずと方向性と内容が決まってきます。

 国家の社会、経済体制を守りながらコロナ危機を乗り切るための方策は、英知を集結すれば必ずあるはずです。また、どんな対処策でも国民の理解と協力支持なくして遂行できせん。政治各級トップの国民への積極的な呼びかけは理解と協力支持の基盤となります。

 危機に際しては、最高指揮官は、的確な状況判断と揺るぎない決断・決心、断固たる対処策をもって臨むことは、どんな組織でも、古今東西変わらぬ指揮管理の鉄則であります。

 危機に際して、指揮官の真の実力が実証されます。それは指揮官としての資質能力が明確となるからです。したがって、各級指揮官の一世一代の真価を問われるのか実力発揮の時であります。優れた指揮官かどうかの評価の分かれ目であります。

 新型コロナウイルス感染の第3波は、第1波の時と同様に、過去のコロナ感染の潮流からすると平時における国家の危機と認識し、とらえるべきではなかろうかと思います。この危機をどのように乗り切るか、内閣総理大臣はじめ、各都道府県知事、市町村長等の職務と責任であります。とりわけこれらの政治各級トップは、国民から選ばれ信任された指揮官であります。自衛隊式に言うならば各級指揮官であります。

 国民に求められているのは、感染リスクが高まる「5つの場面」を守る。「5つの小」を守る。(令和2年11月21日産経新聞記事)、あらゆる場面で以上のことを必ず自主的に実行をすることではないでしょうか。いたずらに恐れることはないと思います。

 国民一人一人が、守るべきことを守らないとどんな結果になるかは、数々の過去の事例・教訓から明らかです。政治各級トップは、国民に対して、危機の対処にあたっては守るべきことを守れば必ずや危機を脱することができることを呼びかけ周知徹底して、安心を図ることに尽きます。

 産経新聞の記事に、だれにでもわかりやすい図表がありましたので、切り抜いて張り付けてみました。

❶ 新規感染者数  令和2年11月21日 産経新聞記事

f:id:y_hamada:20201121220205j:plain❷ 感染リスクが高まる「5つの場面」と「5つの小」 

   令和2年11月21日 産経新聞記事

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