87歳の雑感( 266) 和の心をもって老後を過ごしたい

 キリストの幕屋(聖書塾)が発行している「生命の光」を毎号拝読している。今回・2023年1月号も優れた内容であった。

 キリスト教の信者ではないが、この雑誌の内容は「私たちの信条」にあるとおり、日本の古来からの精神を尊び、人間のあるべき道を目指しているので、心が和むものがある。どこか惹かれる冊子の一つと言えるのではなかろうかと思っている。毎号の編集が実に丁寧で、誰が読んでも理解し易く共感を呼ぶものがあるからだ。

 宗教は、本来心の安らぎと生活の安定を求めるものと考える。特に、今回は日本人の持つ「和の精神」を取り上げて、深く追求し、日常生活でどうあるべきかを教示する内容であった。

 和の精神を持って、生活の中で実践すると心が豊かになり、社会生活、協同活動が円滑になる。

 かって、約10年余にわたりシニアクラブの運営と活動に会長として従事してきたことがある。

 どの集団も同じであるが、とりわけ高齢者集団においては、お互いがお互いの人格と立場を理解し合い、相和することが最も必要であると考えて対処してきた。いかにクラブの和を保つかに心がけた10年余であったように回顧している。

 高齢者集団はまさしく、生まれも育ちも異なり、人生経験、仕事も異なり、物の見方、考え方も異なるなどの集まりである。自己中心的なものが一人でもいると必ず集団に摩擦と亀裂が生まれてくる。自分の努力と配慮の至らないことから失敗もあった。

 自衛隊や会社における指揮統率や管理と違って、全体の和をどのように保つか、作り上げるか苦心をした。果たしてどれだけできたであろうか。成否はともかく、集団の和をいかに上手く創り上げるか誠心誠意心がけた。

 これからの生活は、歳を重ねるほど、老後の生活や集団活動においては、稲穂の垂れるごとく、これまで以上に和の精神を大切にして過ごしたいと思っている。