わが自治会活動の軌跡( 33) 神原町まちづくり委員会における主要テ-マ別検討部会における検討結果及び今後の準備・実行委員会等の設置に向けて

    平成17年(2005年)4月、地域の神原町自治会長に就任して以来、毎月5日と20日の2回、「神原町自治会ニュース」を編集発行した。歳月が過ぎるのは早いもので15年が経った。
 わが町に「自治会ニュース」が創設発行されるようになってから、現在に至るも継続されて情報連絡紙として大きな役割を果たしている。
 「神原町自治会ニュース」を通じて、地域社会に生起する諸問題、自治会活動及び運営や地域の話題や町内で黙々と献身的に活躍する人々などを中心に、どのような問題に直面して、どのように対処したかを回顧してみたい。
 自治会・町内会の運営と活動は、時代、地域によって状況は様々であるが、共通するものがあるのではなかろうか。そうした視点からすると現在及び将来において、自治会・町内会の会長、副会長、会計の三役などの役員として活動される方々に参考になる点もあるのではなかろうかと思うものである。時代の進展とともに自分たちの住む町の自治会・町内会は常に新しい課題に直面しながら前進していくものであるからです。

 

❶ 神原町まちづくり委員会における主要テ-マ別検討部会における検討結果及び今後の準備・実行委員会等の設置に向けて

① 全町民に対してアンケ-ト調査による意見要望の確認と方向性の確立

△ 神原町まちづくり委員会は、最初に全町民に対してアンケ-ト調査を行い、まちづくりに関する意見要望を収集整理し、問題点と意見要望を集約して、主要テ-マを決めました。主要テ-マについては、6個の検討部会を設けて、検討結果を発表するに至りました。

 △  平成18年10月の時点で、神原町まちづくり委員会における主要テ-マ別検討部会における検討結果は次のとおりでありました。神原町が昭和30年に発足して50年を迎えるにあたって、代表委員が主要テ-マごとに検討部会に分かれて真剣に議論を重ねてまとめた成果でした。

△ このような大掛かりなまちづくり委員会を設けての検討は、初めてのことでありましたが、委員の皆さんは、自分たちが町民を代表して意見を述べて将来計画を策定するのだと意気に燃えて参画してくださいました。

② 検討部会の相談役、委員、担当業務、検討項目・内容等及び今後の処理、実行委員会等の設置案

 

検討部会名

 相談役及び委員 

 担当業務

検討項目・内容等

今後の処理・実行委員会等の設置案

 

全般 

(相):和久田市議

(委):委員長濵田喜己、 

副委員長縣 弘、西田禎是

 計画全般

①    全般とりまとめ

②    計画構想

神原町まちづくり計画起草委員会の設置

多目的広場等設置検討部会

(相):池谷二三男

(委):西田禎是、原田朝司、

清水里香、佐藤智界、池谷一郎、加藤正明、髙橋善一、青葉一身、鈴木律子、原田浩、井島淑隆、

池谷克男、森島文子、三好宏美        

多目的広場等の設置について調査研究し、可否の検討及び計画案の作成

①多目的広場等

②その他

①多目的広場等建設委員会の設置

 

コミュニティづくり

検討部会

(相):井嶋愼市、原田忠俊

(委):原田英俊、青山和由、

鈴木富久、池谷務、石野綾子、

須山寸美子、伊藤久恵、

島村正義、花嶋利夫、山下智弘、定村和子、髙橋博和、井嶋一巳、原田忠昭、坂口進、北澤紀子

コミュニティづくりにつながるお祭り、親睦行事等及び伝統文化の継承について調査研究し、可否の検討及び計画案の作成

①  夏祭り、秋祭り、親睦等行事

②  祭り屋台お囃子保存会

③ 町誕生50年史の編纂

④ その他

① お囃子保存会設立委員会及び保存会の設立

②    町史の編纂委員会の設置

③ 凧揚げの会検討委員会の設置

生活環境検討部会

(相):小澤 登

(委):今枝啓一、鈴木富男、

山下みゆき、池谷裕子、八木本幸子、西條守俊、井嶋巳喜男、

岡田祐子、須山育代、石津谷きみ子、生田智久、池谷正進

下水道設置について調査研究し、可否の検討及び計画案の作成

① 下水道設置  

② 清掃等環境美化

③ その他

①愛犬家クラブの設立

環境保全検討部会

 

(相):井嶋隆司

(委):寺尾久夫、市村巻雄、

山下健司、清水幸代、岡田重一、高澤正志、鈴木頼母、大久保寿江、小澤初子、髙橋しげ、

野田俊枝、井嶋保子

休耕地等 の有効利用について調査研究し、可否の検討及び計画案の作成

 

①健康・庭菜園等の利用

② 花いっぱい運動等

③その他

①健康ふれあい農園準備委員会の設置

②町の花の選定と運営

 

 

公会堂建替え

検討部会

 

(相):井嶋 高

(委):和久田吉徳、遠藤政雄、池谷京子、大森真寿美、

野田三雄、井嶋唯雄、井嶋和彦、桑原よし子、和久田孝行、

相佐末吉、北村晃一、東條光子

公会堂建替えについて調査研究し、可否の検討及び計画案の作成

①    公会堂の建替え

② その他

 

① 公会堂建替え準備・建設委員会の設置

② トイレ水洗化改修

 

安心安全検討部会

(相):澤井徳澄

(委):堀野充由, 北野谷和男、

井島くに江、八木本良久、

和久田芳次、池谷修、髙橋正之、横沢知紀、島村さかえ、

長谷川みどり、鈴木 光、

池谷かず子、島村康彦、中嶋八重子

安心安全策について調査研究し、可否の検討及び計画案の作成

 

①    交通安全

② 防犯

③ 防災

④ その他

 

❷  まちづくり委員会で検討中の将来の計画構想案について、町民の意見と実態を確認するため、全戸に対して特定項目について記名式アンケ-ト調査を実施

△ 神原町まちづくり委員会は、主要テ-マについて検討部会の検討結果を全町民に発表しました。いよいよ本格的な「神原町まちづくり構想」を立案するにあたり、次のような手法を取り入れました。

△    それは、まちづくり委員会で検討中の将来の計画構想案について町民の意見と実態を確認するため、再度、全戸に対して特定項目について記名式アンケ-ト調査を実施しました。丁寧に丁寧に町民の意見要望を反映することに務めました。

△ その調査結果の概要が次の通りでした。今回の調査により町民の皆様の意見の集約ができ、計画に盛り込む方向性がかなり明確になってまいりました。

△ この手法は、常に代表委員が議論を重ねてまとめた結果を、特定項目に絞って、町民の皆様に問いかけて、、方向性を明確にすることでした。神原町の将来基盤をよりよくするため、町民のためのの「まちづくり構想」であることから、時間をかけても丁寧に全町民の意思・意見要望を再確認して、「まちづくり構想」計画案の方向性を明確にして、次に進むことにしました。

 

 

 

 

主要項目

   町民の意見と実態の概要

    計画案の方向性

健康広場

 

多様な要望54件、設問は予定地の現状から施設を作らず、地面を活用した高齢者を対象とした種目を問いましたが、多様なスポ-ツ種目が多く見られました。

予定する県所有地(市埋蔵文化財事務所北)の面積、環境から、高齢者の健康広場、子供の遊び場を主体に、地面を活用した多目的広場が適当であることが確認されました。

 

下水道

 

回答率80%、公共下水道化の要望は、回答者の83%、公共下水道、合併処理浄化槽、分離処理浄化槽、汲み取り式など実態把握が難しいこと、直接利害が及ぶ事業内容だけに意見が分離していることが分かりました。

公共下水道の設置は、西山町まで来ましたが、将来計画に当町は入っておらず、合併処理浄化槽の推進地区となっています。将来、公共下水道設置を推進するには、公共下水道の理解周知、現状の把握と意見集約、全町民の総意を必要としています。

 

凧揚げ会の参加

 

凧揚げ会に参加したい、子どもを参加させたいが28戸、回答の10%でした。当初少数かと思われましたが、意外に凧揚げ参加を希望することが分かりました。このことにより研究検討の母体を作れることが分かりました。

凧揚げに参加したい、させたいとの意見を踏まえて、将来に向かって凧揚げ会結成の可否など総合的、専門的に研究検討してみることが必要であることが分かりました。関心のある方を中心に「凧揚げ会検討会」を設け、検討する方向で進めます。

健康ふれあい農園

 

町内の農地の遊休地を借りて、家庭菜園を進める構想に対し、参加したいは21戸でした。当初少数かと思われましたが、予想以上に希望する方が多いことが分かりました。

まちづくり委員会で、かなり研究してきた構想であり、適地農園の選定、地主との交渉、利用の方法など、参加希望者を中心に「健康ふれあい農園準備会」を設け、具体案の検討を進めます。

お囃子と保存会

 

回答で、お囃子のできる人12人、少しはできる17人でした。お囃子保存会に参加したい、子どもを参加させたいが約30人でした。お囃子は、お祭りの華・核であり毎年活動しています。

まちづくり委員会で提案されたお祭りのお囃子は、町の伝統文化です。将来にわたって継承していくためには、お囃子保存会の設立が必要であることが確認されました。「お囃子保存会準備会」を設け、具体案の検討を進めます。

町の花と自宅管理

町の花として「つつじ」について、回答の65%が賛成、反対は4戸でした。どちらともいえないが33%でした。賛成意見は手入れが楽である。明るくてきれいでした。

自宅で植えて管理してもよいは、93戸で回答の35%を占めました。

神原町の花として、まちづくり委員会で提案された「つつじ」案は、花の維持管理、土質の特性、昔つつじの群生地であった歴史的由来などから多数の方の賛同が得られましたので、「町の花準備会」を設け、つつじの品種等具体案の検討を進めます。

まちづくり資金

まちづくりには、自前の資金と市の補助金が必要です。まちづくりの資金について、現在のままの金額で、会館運営費をまちづくり及び会館運営費に充当するが回答の65%、別にまちづくり資金として会費を出す9%、どちらともいえない26%でした。

まちづくりは、数十年にわたる事業であることから安定した資金基盤の確立が重要です。現行の会館運営費を拡大し充当するが多数を占め方向性が確認されました。恒常の会館運営費のほか、将来、会館補修・建替え、公会堂建替え、多目的広場の建設など諸事業・活動が予測され、資金を計画的に蓄積する必要があります。

【今日の所見】

 神原町の将来の発展のために「まちづくり構想」を策定するにあたり、大掛かりな「まちづくり委員会」を設け、全町民を対象としたアンケ-ト調査は2~3回実施し、意見要望の整理集約は大変な作業でしたが無事に乗り切ることができました。

 全町民の民意、意見要望を反映、取り入れることは言葉では簡単ですが、アンケ-ト調査等の実施は難事業であったことが強く印象に残っています。これをやりきることによって、この計画構想が力強いものになってきました。一部や特定の意見ではなく町民の総意に基づくものであるということが計画の策定、実行において大きな力なりました。

 特に多くの方が、アンケ-ト用紙のほかに絵図を描いてまで一案を寄せてくださったことが強烈に残っています。自分たちの住む町を少しでも良くしたい、将来にわたって充実発展して欲しいとの熱気がひしひしと伝わってくる内容でした。まさに愛町心に触れることができました。

 地域社会も時代の推移・要請に対応して、常に改革と前進が求められることはいつの時代も同じはないでしょうか。その中心にあるのが自治会・町内会であります。

 

❸ 神原町自治会ニュ-ス No33   平成18年10月5日

f:id:y_hamada:20200725223859j:plain

f:id:y_hamada:20200725223934j:plain