元自衛官の時想(93)  毅然として決断と実行できることに感謝

   老いるにつれて、公私にわたって、いろいろな場面・局面で決断を迫られる時がある。組織集団としてのシニアクラブの活動等における日常の活動では、行事の継続・中断・中止・取りやめ などである。周りの人の意見を聞いたりはするが、最終的な判断・決心は責任者たる会長が下すことになる。

 こうした場面では、自衛隊勤務で培った識見と経験が役立つことになる。困難を避けたり、決断をた遅らしたりするのではなく、前進の過程において、直面する諸問題が生じれば、積極的に立ち向かう姿勢は自衛官時代に身についたように思う。

 どんなことがらにおいても、責任者として自分が関わったこと、決断・実行したことの責任は一身に負う覚悟を持っているので、右往左往することなく腹を据えて対処することにしている。とりわけ歳を重ねるにつれて、気兼ねなく何事に取り組めるのは歳のせいであろうか。また、お陰で率先して陣頭指揮できる体力と気力があるのが強みでもある。こうした点では、自衛官時代があったことに感謝あるのみである。