9月7日から「第19回国民の自衛官」に選ばれた9人1部隊の横顔が産経新聞に掲載され.るようになった。
「国民の自衛官」顕彰に敬意を表し、顕彰事業創設以来、毎回受賞の紹介記事を自衛隊OBの一人として関心を持って拝読している。
この顕彰事業の特色は、著しい功績のある自衛官の顕彰を通じて、国民の前に第一線の部隊等で国家防衛の使命を黙々と遂行している自衛官の姿を浮き彫りにしその実態の一端が紹介されることにあり、大変喜ばしいことである。
こうしたことから、多くの国民に知ってもらいたいの一念と優れたもったいない記事であるので、逐次紹介したい。
❶ 国民の自衛官横顔「陸自第102不発弾処理隊 中森勇2等陸尉(53)
❷ 陸自第102不発弾処理隊 北関東防衛局広報第77号 出典
陸自第102不発弾処理隊 について、最も的確かつ分かりやすい記事が 北関東防衛局広報第77号に掲載されていました。その一部を紹介します。
❸ 所感
① たゆまぬ研究心と現場の神様的な存在
不発弾の処理は、失敗が許されない危険な作業である。最も安全で短時間に処理できる方法を体得するには、たゆまぬ研究心、探究心と技術の向上・経験にある。
自衛隊ではどこの分野の現場においても神様的な識見技能に優れた人材が存在する。
② 後継者を育成する情熱と指導
神様的な存在の者が、不発弾処理の知識や技能を後継者に情熱をもって指導して育成することは大きな役目であり、立派に果たしている。
私も40代からは、徹底して後継者の育成に努めた。有能な隊員の育成は「自分が育てられ、次は育てる」ことによって発展・継承されるものである。
③ 父の背中を見て長男が陸自入隊
中森2尉の長男は父親の姿を追い陸自に入隊し、将来は不発弾処理隊を希望しているという。ぜひ実現することを願っている。
私の次男も、自分が定年に近づいた昭和の終わりごろ自ら空自に入隊し、期せずして同じ人事部門で勤務し数年前に定年退官した。私の胸に秘める誇りの一つでもある。