神原町花の会・花美原会(13) 花いっぱい協同活動は集団の力だ!

 
《6月9日 6月3回の協同活動のうち2回目、6月1日ポピ−を整理した花畑に牛ふんを全面に散布した後、管理機を動かし土壌の改善をした。次は6月16日コスモス等の種をまく予定。朝から気温がグングン上がり、大汗をかく作業となった!》

 
 神原町花の会・花美原会(かみはらかい)が結成されてから7年目である。今日は活動の概要を振り返ってみたい。

1 長期にわたり安定した活動の基盤 
 平成19年3月、神原町自治会定期総会で神原町誕生50周年を迎えるにあたり将来に向かって長期的視野に立った「町づくり」の基盤を確立したいとの町民の総意により「神原町まちづくり構想」の一つとして「花と緑の町づくり」を始めることが決った。
 初年度自治会中心の「神原町花の会(花美原会)」を立ち上げた後、第2年目からは町民有志による「神原町花の会(花美原会」へと改組し、花いっぱい活動を継続実施し今日に至っている。会員は約40名で構成している。

 活動の目的は、「ボランティア活動により花と緑いっぱいの笑顔あふれるまちづくりを目指すと共に協同活動を通じて町民相互の親睦と融和を図る。」ことにある。

 2 花いっぱい区域の活動範囲及び面積 

(1)活動の場となる「花いっぱい区域・花畑及び花壇」は、町内にある主要施設(浜松市神久呂協働センタ−・神原町健康広場)、住宅地区内及び人通りの多い県道及び市道に隣接した区域の休耕地(1年目約7,500平方メートル、2年目から4年目まで約5,500平方メートル)を地権者から無償で借用した。

 この「花いっぱい区域・花畑及び花壇」は、一か所にまとまった広い地積を有する特性を活かし、全体の配置構成は市道側溝に沿って並ぶ単一花、道路に沿って前面に28箇所の花壇を設け多種類の花、その後方に花畑を5個区域(元畑2個区域・元水田3個区域)に基幹花(年間6種類)とし、花畑(面)と花壇等(線)を結合して区域のどこかで四季折々の花が観られるようダイナミックな構想を進めてきた。

 (2)その後、当初の目的を慨成したのを機会に、長期継続活動を重視し、区域の管理・参加人数・種花苗等の確保・各種支援・経費等面から 構想内容はそのまま活かして、平成23年6月から思い切って区域・面積を1,500平方メートルに縮小・集約し、内容の充実を図った。これにより無理なく、楽しみながら安定した活動を行う基盤を確立することができた。
 
現在、「花いっぱい区域・花畑及び花壇」は、新構想に基づき、花内容の充実化を目指して着実な活動を行っている。花活動を開始して以来6カ年の経験と実績により地域からもそれなりに評価されてきたようだ。

3 花いっぱい区域・花畑および花壇の役割 
 「花いっぱい区域・花畑および花壇」が、「町民から親しまれ、喜ばれ、感動を呼ぶ憩いの場」となり、「まちづくりの発信拠点」、「地域交流の拠点」の役割を果たすことに努めている。
 特に、この「花いっぱい区域・花畑及び花壇」は、住宅地区内に所在する静かな環境にあることから、花畑に季節の代表的な花が広域に咲き、花壇には四季の花群が彩られ、新たな風景づくりと花いっぱいの豊かさが実感できる生活環境づくりにつながるよう努めている。

4 将来、町全体の沿道花いっぱい運動への発展の基盤づくり
 今後の活動の方向としては、町民の皆様に呼びかけ、自分の庭の花壇づくりの上に、さらに「神原町の景観づくり」の視点から花いっぱい運動にご協力をお願いし道路から見て、家庭の玄関・庭・空き地・畑など至る所に花が咲き、点と点を結ぶ花流動線を形成し、「住む人の優しさ、愛町心」を感じる「沿道の花いっぱい運動」を進めていきたい。

5 花協同活動と日常の管理
(1) 花いっぱい活動は、毎月1〜2回、年間12〜15回程度、作業時間1回1時間程度の花協同活動を行い、種まき・花苗、球根の植え付け及び除草等を行っている。毎回の参加者は、12名〜18名である。毎日の日常的な管理は、自主的に有志数名で行っている。
 
 花協同活動は、町民の自主参加とし、ボランティア活動であることを基本理念としている。
この活動が長続きするためには、「都合がよいときに参加し、都合がつかないときは参加しない、他人に遠慮しない」ことを呼びかけ、気軽に参加できる雰囲気を醸成し、負担感・義務感をなくするよう努めている。  

(2) 活動の経費は、平成20年度から神原町花いっぱい運営基金を設け、町民から寄付金を募り運営するようにした。
 自治会から花いっぱい活動に対して、平成23年度から活動助成金が交付されるようになった。

(3) 花畑の基幹花の種、花壇の花苗は、花基金から購入する他浜松市沿道花いっぱい運動園芸資材交付制度及び県グリーンバンクの種・花苗・球根配布制度を利用し、花苗等の現物交付を受けている。


6 花いっぱい区域・花畑及び花壇の特色
(1)沿道から見て、できる限り四季折々の花が観られ楽しめるようにしている。
 このため花畑と22個の花壇で形成し、花畑の基幹花は、ポピー 、コスモス、マリーゴールド、ヒマワリ等を咲かせるとともに花壇は多品種(一年草宿根草、球根)の花群を四季に応じて開花させることに努めている。

(2)常時公開とし、通路から誰でも自由に花を観ることができる。また、できる限り子供の目線で花を観ることができ、手に触れて楽しむことができるようにする。
 また、毎回、基幹花の終わりごろには、一般に花畑を開放し、ハサミを用意して、できる限り自由に花摘み体験などができ、持ち帰り家庭で楽しむことができるようにしており、大好評です。

(3)「花いっぱい区域・花畑及び花壇」が住宅に囲まれた地域にあることから、「花と地域の一体」との考えに立って、「手入れの行き届いた花畑・花壇づくり」、「見た目に整然とした通路管理」を目指し地域にマッチした花のまちづくりに努め、農地保全及び地域環境との調和を図っております。 雑草との戦いでもあるが、「いつもきれいな花畑だ」と評価されている。
 
 また、できる限り、花畑の茎葉は堆肥化を進め、花壇はブロック等固形物を使用せず、竹材による外枠を設置し、土地にやさしく、土地に返えっていく環境循環型に努めている。
 
7 花だよりの発行と住民の理解・協力支援
 花のまちづくりを積極的・効果的に推進するため、カラ−写真入りの「花だより」(参加者・協力者向け)を毎月1〜2回発行し、会員・関係者に活動状況報告・連絡をするほか町民に対し「花だより」(全町民向け)を必要の都度発行し、自治会を通じて全戸回覧により活動状況をPRし、理解と協力支援に努めている。