神原町花の会(花美原会)(275) 花のまちづくりの原点に立ち返って(1)

 神原町花の会(花美原会)は、去る8月27日   全国花のまちづくりコンクール現地調査を受けた。そこで、審査委員は、「神原町まちづくり構想」に基づく「花いっぱい活動」に着目され、なぜ「まちづくり構想なのか」、なぜ「花なのか」を質問された。花活動の核心に触れる問いかけに参加者一同感激したものである。

 改めで長い道のりであった10年間の活動を振り返り、神原町における花まちづくりの原点となった「神原町まちづくり構想」について思いを馳せ、なぜ「まちづくり構想なのか」、なぜ「花なのか」を自問自答してみた。

1.なぜ「まちづくり構想なのか」

 「神原町まちづくり構想」は、当時、自治会長であった私の発議によるものである。まちづくりの基本にしたものは、行政主導型ではなく、地域住民が自ら考え、活動する「まちづくりの発想」を取り入れたことであった。

 今では、特に突出した発想ではなく、ごく当然と見られるようになったが、当時、古くて新しい町として地縁血縁が強かった土地柄としては「まちづくりという発想」はなじみのないものであった。したがって、町民の一部には何もしなくてもよい。余分なことができると大変だという守旧派の反対もあった。     

 創設期の航空自衛隊に勤務し、常に創造を求め、日々改善向上・前進をめざし、全国各地で暮らし、町内会・自治会活動を経験したものとしては、定年後の永住地・地域社会においては、「自分の住む町はこうありたい」と思う夢がいっぱいあった。

 何かの縁であろうか、町民の推挙により自治会長を3年、その前に部長・副会長、会長辞任後は顧問・監査など合わせて約15年にわたり自治会活動に関わることになった。

 自治会副会長時に、実現可能なまちづくり構想の手順などを練り、自治会長在任間において、神原町誕生50周年を迎えるにあたり、町民の約一割の方にまちづくり委員会の委員になってもらい、10ケ月にわたって、調査研究・討議・意見集約をした結果、「まちづくり構想」を作り、自治会総会で決定し、諸施策の実行を行ったものである。

 その基本となったものは、住民組織の自治会が主体性をもって、行政に頼るのではなく、提案型の手法でむしろ支えてもらうという発想であった。この自分たちの町は自分たちの考えと努力で自主積極的に作り上げようとの発想は今や根付き地域の発展に寄与している。ごみ処理一つにしても他町より抜きでた環境整備を行っており、定着して進行している。

 神原町まちづくり構想の大部分は、自治会役員並びに町民各位の協力により実現することができた。本年度の神原町自治会の事業計画に見られるとおり「まちづくり構想」のねらいと発想は脈々として生きている。

2.なぜ「花なのか」

 子供のころから家庭には花壇があり、自衛官生活では家内とともに官舎に花を植えて楽しんできた。現在も我が家の庭と周りは花がいっぱいである。

 まちづくり構想の中でも「花のまちづくり」は、長期的・継続的な活動であり、花は町を明るくし町民協力・融和の源泉となり、地道に努力した分だけ成果が上がるものであり、まちづくりの明確な指標となりうるものでした。

 とりわけ、最初の基盤づくりと長期にわたって継続して花のまちづくりをするには、燃え続ける情熱と強力にして活動の中心となるリ-ダ-の存在が必要不可欠であることから、発議者たる自治会長経験者の私が就くことになり今日に至った。

 今日、地域では「神原町の花畑」は周知の場所となり、「情報発信の場」、「地域の交流コミュニティの場」として最も効果的な手段方法であり、狙い通りに発展してまいりました。また、特定の期間は自由に花摘みができる花畑としても知られるようになった。

 個人の花の庭から団体の花活動に共通するものは、つまるところは花を愛する、花を通じてまちづくりをしたいとする人と人との繋がりがあってこそ継続できるということです。花美原会の活動の中核は、代表のもとに役員と会員の15名前後がこの10年間結束して推進役となってきたところにある。小さな町の小さな活動ではあるが、まちづくりの原点は、この素朴な活動にあると考える。

3.今後の新たなる発展

 花のまちづくりは、今後、新しい発想で活動を展開する必要があることから代表の交代、後継者(相佐末吉氏)を予定して、さらなる発展を期することにしている。

 現行の花いっぱい区域だけではなく、昔から群生したヤマツツジの育成と拡大、健康広場の外柵沿いをはじめとする町内の花ラインの形成、若手活動者の参加など大きな夢に向かって発展していく必要があり、これには大きなエネルギ-が必要ではなかろうか。 

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《 8月29日撮影、コスモス畑は三分咲きとなった。急激に開花の度合が早くなっているように感じられる。 花摘みの一般開放の時期を選定中である。 》