70代に,心房粗動,腎臓がん,膀胱がんの三つの大病を経験したが,今日まで幸運にも長らえている。何とか克服できた要因は、入院期間を除いて,「生かされた生命」であると考えて、怯むことなく、地域社会等における諸活動を継続して「身体を動かしたこと」と「幸運」であったことにあると思っている。
80代に入ってからは,さらに自分の「身体を動かすこと」に着意し、日常生活を送っている。動けるかどうかの鍵・最大のカナメは、「脚力・歩くこと」ができるかどうかにかかっており、日常生活の質・クオリティを左右するものである。
そのためには、歩く能力と意志をどのように持続するかが決定打となる。他から与えられるものではなく、自ら努力する以外に道はない。
したがって、毎日朝夕散歩することにしている。習慣化することによって,何の抵抗もなく、自然に外に出かけることにしている。時間とルートは気の向くままであるが,実行しているうちに、大体の中身が決まってくるものだ。
ただ歩くだけでは無味乾燥で面白くないので、小型カメラを携行して,気に入った風景,草花,動物などを撮影することにしている。ついついいつの間にやら,関心と欲が出てきて、時間も距離も範囲も広がってくる。
自宅を中心に行動するが,非常の場合に携帯電話、ホイッスルと小型のラジオを持ち,音楽など聴きながら歩くので快適である。
生きとし生けるもの歩くことができなくなったら先は短いものだ。老衰ではなく、「ピンピンころり」といきたいがどうなることやら。
理屈なしに,歩く・動く力を維持するよう努める毎日である。