86歳老いる雑感(227) 10年にわたり元気はつらつと過ごせた原動力

 高齢期になると「足・脚から来る」といわれているごとく、徐々にいろいろな障害が発生して歩行が困難となってくる。歩く意欲が減退したり、痛み等で歩けなくなるとじっと家にこもりきりとならざるを得ない。

 その歳になって、このことが自分の身体でもってよく分かる。正座など膝を曲げて座ることができなくなった。歩く速度はかなり遅くなった。速く走ることは出来なくなった。諸動作も少しずつ遅くなった。

 人生最後まで何としても、歩く能力を保持したいと念願するが、歳を重ねるにつれて歩く能力が徐々に低下する。普通に歩ける状態を維持するには、それなりにかなりの努力を必要としてくる。

 その点では、幸い、この10年間何の苦労もなく歩くことができた。特に、原動力となったのが、シニアクラブの会長として、会員宅の訪問、会報の配付や調整など諸業務のため町内を歩き回ることが多かったことである。今日午前は会報の配付等で1万4千歩であった。

 10年間元気に溌剌と過ごせた最大の原動力は、組織のトップとして、常に先頭に立って旗を振る心意気と元気溌剌とした姿勢態度でなければならないという気持であった。毎週毎回の準備体操では、会員の前に立って指導者の役割を果たしてきた。

 また、散歩ではカメラを携行して何か撮影対象はないかと探しながら歩いているうちに、労苦なくして歩き回ることができた。

 言うなれば、会報配付、写真撮影の直接目的のために歩く機会が多くなった。また、指導者の立場から率先して体力気力の充実に努めたことが、健康維持につながってきたのではなかろうか。健康維持は長年毎日のたゆまぬ、積み上げの結果であったように思われる。

 こうしたことが、2 回がんを患った以降の健康維持に大いに役立ったことは間違いないと確信する。

 みなさんから与えられた役目を果たす事によって、自然に「歩く」「動く」機会が多くなった事により、今日までの健康維持につながったと考えると一挙両得でありがたい事であった。

 4月からはシニアクラブ会長を降りる。先頭に立っての役割は卒業する事になる。

 その分、シニアクラブの諸活動には積極的に参加して体力気力を維持するとともに趣味の写真撮影の分野では、自宅を中心に題材探しと撮影のため歩くことをさらに続けたいと思っている。

 2〜3月は4月の新しい生活のスタートに向けての準備を本格的に始める事にしています。