山門の人生の教示  直ぐ断るのは約束して長引かせるより良い

 10月1日天龍山洞雲寺に詣でて墓参りをしました。境内には彼岸花・曼殊沙華が咲き、銀杏の木からは実がいっぱい落ちていました。今月の山門の掲示は「直ぐ断るのは約束して長引かせるより良い」でした。

 私たちの日常生活でこれはよくあることてはなかろうか。他人から頼まれごとなどして、やれないかもしれないと内心思いながらもやるよと約束してしまい、その後、言い訳をしながら伸ばしたりすることがあるものです。

 特に親しければ親しいほど、信頼関係を崩したくないために、はっきりと断り切れずに、止むなくやります、できますと約束しながら実行できず、先延ばしにすたりする事例が多いのではないでしようか。

 できないことはその理由を説明して、直ちにはっきりと断る勇気、決断が大切なことではなかろうか。一旦できます、やりますと約束したことは、万難を排して早く実行することが人間関係を良好に保ち、相互の信頼を生む秘訣でもあります。

 また、約束したことでもやれなくなった状況が生じたら、直ちに、その事情を説明して、謝り、出来ないことを告げる勇気が必要です。

 そのことが結果的には相手方に損害を与えたり、時機を失したりなどを局限することに繋がっていくからです。

 良好な人間関係、信頼関係の基盤は、約束事は必ず守ることにあります。どうしても出来ないことは最初に断る勇気を持ち、安易な約束をしないことが長続きします。

 すぐに断る際の言葉遣い、表現は難しいものですが、誠意を持って返事をすれば、通じるものです。

 この教示は、簡単なようで実に快適な社会生活、良好な人間関係、信頼し合える相互関係の秘訣を示唆しているように思います。

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《 令和2年10月1日 浜松市西区神ヶ谷町天龍山洞雲寺山門の掲示「直ぐ断るのは約束して長引かせるより良い」》