つばさ会( 11) 昭和の時代の知友の訃報と祈り

    ある日、遙か40〜50年前に一緒に厳しい防衛任務に専念した知友の訃報を航空自衛隊のOBで組織している「つばさ会」ホームページで知り驚くことがある。

    親しい間柄でなくても昭和の航空自衛隊の主要幹部や同じ部隊、職域のOBの名前を訃報欄で拝見すると様々な往時のことが思い出される。とりわけ、入隊年、出身期別、退官年があるので思い出と繋がりやすく古い記憶が蘇ってくる。

    こうしたことがあるので、つばさ会ホームページは定期的に開き、訃報欄はもとより最新の空自の動向や航空情報、人事異動などを知ることに努めている。

   退官して、30年以上たつと上司・同僚・部下であった方々との交流も年1回の年賀状のやり取りのみとなった。中には終活で何十年と続いた年賀のやり取りを今回限りで終わりにしたいといた方も増えてきた。これも時の流れと歳のせいであろうか。

   一方、私も近年は長い間保管してきた親しかった人との親書・年賀状などを思い切って整理してきた。まだまだ中途半端であるが、あの世まで持っていけないので、身辺の整理に努めるようになった。

   人生の終盤に差し掛かったせいであろうか、夢の中で昔のことが出てきたり、ふと一緒に仕事した仲間や同期を思い出すことがある。

    つばさ会の訃報欄で知った隊友には、静かに心の中でご冥福を祈ることにしている。若い時代は訃報を知るや遠いところでもお悔やみに飛んでいったりした。今は居住地近くであれば、直ぐにも弔問に訪れることが出来るが、そのまま静かに受け止めて思い出にふけるのみである。これが知友への最高の弔意とご冥福の祈りになってきた。