最近は、東京に出かけることは年に一回あるかどうかとなってしまった。先日、全国花のまちづくりコンクールの表彰式に出席のため、久方ぶりに上京した。
受賞の一連の行事を終えて、帰りに靖国神社に参拝した。一年半ぶりであった。いつもは市ヶ谷寄りから訪れていたが、今回は地下鉄で九段下から詣でた。平成18年4月、防衛功労により叙勲の栄に浴した折、夫婦でこの参道を歩いて参拝したことを思い出した。また、現職時代や浜松防衛団体連合会の研修で本殿にて昇殿参拝したことを思い出した。
《 靖国神社の御由来 》
1. 九段下から靖国神社に詣でる
九段下の入口から眺めると、 日本晴れで青い空に靖国の第一鳥居が映えた。この長い長い広い広い境内の参道を踏みしめながら進んでいくと、大村益次郎銅像、第2鳥居、神門をくぐって拝殿に拝礼した。
2.参拝
拝殿では、携行荷物を外して、先人たちの英霊に頭を垂れ、日本の繁栄と平安にご加護をお祈りした。参拝してすがしすがしい気持ちになった。そこには、主義・主張や政治的なものなど存在しないからである。
わたくしは、世界各国において、国家のために身をささげた英霊をお祭りする社に参拝することは、当然のこととしてきた。ましてや国民の代表である内閣総理大臣が参拝することは当たり前のことである。自由主義国や共産、社会主義国を問わず諸外国で自国の英霊に参拝しない元首・大統領や首相がいるはずがない。国際的にも当たり前のことが当たり前に行われる普通の国家に立ち返ってほしいと願った。
《 絶えることがない拝殿での参拝風景 》
毎月、靖国神社社頭に掲示される英霊の遺書には感涙する。社頭に掲げられた遺書の編集を数冊持っている。時代を超えて伝わる英霊の誠心である。当時の状況に身をおいて、「御両親様」への遺書を背筋を伸ばして拝読し、かって自衛隊において、身の危険を顧みず職務を遂行すると宣誓し、35年余にわたり、国家の防衛に任じたものとして、24歳の青年の切なる心情に思いを致した。
4.余話
① 参拝者の多いのはいつものことであるが、人の流れが絶えることがないのは靖国神社の特色であろう。どの人も必ず拝殿に詣でて拝礼をする姿に感動するものがあった。
② 時間的に記念館等回ることはできなかったので茶店で、甘酒を味わった。見ているとスズメは店の入り口までやってきた。わたくしの足元の1m位いであった。鳩に至っては店の中を通って奥のほうへ消えていった。修学旅行の中学生であろうか記念のお土産を買っていった。
③ 境内は清掃が行き渡り、整然として静寂が保たれていた。靖国神社は平成31年には創立150年を迎える。歴史の重みがそこにある。
④ 拝礼を終えてから、奉納第62回菊花展で行われており品格の漂う菊を拝見した。