浜松防衛団体連合会(2) 設立に至るまでの経緯

浜松防衛団体連合会結成の経過  

1  検討作業に取り組んだ当時の心境

    私の人生において、 平成8年は 忘れられない年であった。

    同年8月五桜会に関する諸問題の提起に始まり、浜松基地協力緒団体連合組織のあるべき姿を追求する大作業と浜松防衛団体連合会結成にこぎつけるまで、実に大変な作業であったがとてもやり甲斐のある役目であつた。

   ちょうど、平成2年4月航空自衛隊定年退官後の職場であった自動車保険料率算定会浜松調査事務所においては課長に就任、かたや静岡県隊友会浜松支部長としての活動,神原町自治会役員の業務と重なり、俗に言う「猫の手も借りたい」ほどの多忙な毎日であった。  

    こうした状況にあったが、平成8年浜松基地協力諸団体組織の検討(見直し)にあたっては、世の中上手くできているもの、「俺がやらなくて誰がやる」「OBとして航空自衛隊浜松基地、隊員のことを一番よく理解し、知る立場にある」「支部長として発言出来る立場にある」といった意気込みで、かつての航空自衛隊における現役時代のように、厳しかったが意気に燃え充実した幕僚勤務に戻った感じて乗り切った。

    今日振り返ると、われながらあの多忙な環境でよくやり遂げることができたものだと感慨深いものがある。

2  腹案の具体化と検討(見直し)案の作成

    検討作業自体は、平成3年隊友会浜松副支部長、4年支部長として、五桜会活動に参加して以来、常に連合組織・運営上の問題の本質は何かと、真剣に考え、模索し、資料の収集、意見交換等を重ねてきた。

    自分なりに対処策は「かくあるべきだ」と具体化的な改革案と連合組織の将来構想を描き、胸に温めてきたので、一気にまとめることができた。  

    これも35年の自衛隊生活で鍛えた体力・気力・知識経験のお陰であった。また、指揮官・幕僚として常に情勢を分析・判断し、対処策を考える習性が身についたせいであった。        さらに長年自分を育ててくれた国家・自衛隊に恩返しをしたいとの熱い思いでいっぱいであった。

3  新連合組織に寄せる浜松基地・隊員の期待 

    浜松基地遠州灘新聞」平成8年11月11日92号は、新連合組織について、10月16日,浜松基地に協力支援する組織として「浜松防衛団体連合会」が発会式を12月3日に控え、実質的な活動を開始したことを次のように記録している。 

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 《  浜松基地遠州灘新聞」 は、強力かつ大規模な浜松基地防衛団体連合会が誕生し、基地及び隊員の期待が大きいことを報じた。   》

4   桜会改革の提議と検討案の作成担当

    平成8年8月の五桜会代表者会議において、隊友会及び西部防衛協会が中心となって事前の打ち合わせの後、隊友会から今後の五桜会のあり方等について発議し、各団体の意見交換、会則化などについて協議した結果、検討案(見直し案)を隊友会浜松支部長(濵田喜己)が担当作成し提案の上検討することが決まった。

5  新連合組織に関する検討の背景・必要性

 その背景には、昭和61年に隊友会(会長桑原善明氏)の提案で発足した五桜会(西部防衛協会・父兄会浜松支部隊友会浜松支部・西部海交会・航空同人会の5団体)は、11年間の浜松基地協力活動で成果をあげ、全国的にも知られる基地協力防衛団体となったが、当時、連合組織として明確な会則もなく、代表格の連合会長が固定されておらず、浜松基地の行事の協力支援の中心となるまとめ役の幹事団体は年度ごと各団体が持ち回りであった。

 会合も、適宜、各会長、幹事が参集し浜松基地クラブで行い、浜松基地との支援・交流、相互の連絡・情報交換・懇親を行っていたが、ややマンネリ化の傾向にあった。

 さらに、わが国の防衛体制、航空自衛隊を取り巻く環境の変化に対応する基地協力団体連合組織としては転換期にあった。

 したがって、こうした状況下で、時代の経過とともに内在する問題点が顕在化しつつあり、隊友会支部長としては、現状打開と 浜松基地を積極的に協力支援するには、寄り合い的、サロン的な連合組織でなく、将来の動向を踏まえ、時代を先取りできる強力な連合組織へ再編の必要性を強く感じるようになった。

6  新連合組織の検討にあたっての態度

 平成8年新連合組織の検討に当たっては、防衛団体連合組織の活動目的と組織編成、活動要領を明確にした、しっかりした本格的な強力な連合体に再編することを前提に、隊友会浜松支部長の私が主務者として連絡調整・起案し、西部防衛協会会長の久野幸夫氏、西部坊衛協会幹事長の山田久良吉氏と綿密な打合せ・調整を行う他各団体首脳部の諸氏、浜松基地司令村岡亮道空将補他主要幹部・隊員諸氏には基地として連合組織に期待するものは何かなどご意見を拝聴した。また、元浜松基地司令の静岡県隊友会今村昭八氏にはそのつど適宜適切な助言をいただいて、将来の浜松基地協力団体のあるき姿を追求し、地域における存在感のある防衛団体を創立すべく、真に浜松基地及び隊員の皆さんに役立つ組織を目指して、幅広くかつ深く新組織を検討し、計画案を策定した。

7  新連合会役員の初顔合わせと懇親会

  平成8年10月16日、連合会役員初顔合わせ会を浜松基地内で開催し、浜松防衛団体連合会に関する決定事項の再確認、連合役員・会議メンバ-の決定を行って浜松防衛団体連合会が実質的な活動をはじめることとなった。

 同年8月23日の五桜会代表者会議における五桜会改革の提起に始まり、連合組織の在り方等の検討・提案、各団体における検討、代表者会議における新連合組織に関する基本的事項の合意を経て、逐次、会則、活動要綱、組織・運営・機能図、新加入呼びかけに関する事項、連絡調整会議の設置・運営要領を決定し、新加入団体に対する処置と加入団体の承認等、役員名簿の作成など約2ヶ月で、一気に新連合会結成に向けた作業が日程どおり進められ、10月16日を迎えたのである。記念すべきこの日には会議終了後、連合会役員全員で懇親会を行い、浜松基地司令以下主要幹部にも出席していただいた。

   平成8年10月16日連合会役員初顔合わせ会において、報告配付された資料は次のとおりである。

 

❶ 全般

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《  平成8年10月16日 浜松防衛団体連合会役員初顔合わせにおいて配布された「浜松防衛団体連合会結成に関する事項」は、結成に至るまでの経過、連合組織の在り方等検討(見直し)、結成の趣旨、会則、組織・運営・機能図、加入の呼びかけ文書、加入団体の概要、連絡調整会議の設置及び運営要領等主要事項が記載された。》 

❷ 浜松防衛団体連合会結成の経過

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 《 浜松防衛団体連合会結成の経過について、年月日、主要事項及び主要内容を記載した。結成過程における重要事項がどのように決まったかを明らかにした。》 

 

浜松基地協力諸団体連組織に関する検討結果  

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 《  浜松基地協力団体連合組織に関する検討結果をまとめたものである。検討の主要項目の性格、名称、目的、事務所、事業、会員、役員、役員の職務、事務局、会議、経費、その他について、o-1、o-2 、 o-3の3案に整理列挙し、各案について比較検討、利点・不利点・問題点及び評価を行い、総合で0-1が最適と評価され採用となった。 》 

 

浜松基地協力諸団体連合組織の在り方等に関する検討(見直し)について

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 《 浜松基地協力諸団体連合組織の在り方等に関する検討(見直し)について、1検討(見直し)の経緯 2検討(見直し)の背景・(1)自衛隊・基地と国民の理解・協力 (2)五桜会をとりまく環境変化 3検討(見直し)にあたっての考え方、態度 4検討結果(省略)と詳細にわたって記述した。このなかに浜松防衛団体連合会結成のすべてが盛られている。》

❺ 浜松防衛団体連合会結成の趣旨

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 《    浜松防衛団体連合会結成の趣旨  》

 

❻ 浜松防衛団体連合会加入について

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《   浜松防衛団体連合会加入の呼びかけ文書  》