がんとの闘い(2)  がん核細胞

NHK番組「クローズアップ現代」 

 NHK番組「クローズアップ現代」は、かなり前から関心を持って視聴してきた。特に、国谷裕子キャスターがゲストに対して、落ち着いた態度で的確・核心をついた質問をしながら、話を進める手法は視聴者に説得力があり、テ-マを選んで見ることにしている。そこには多くのスタッフが地道に取材した結晶でもある。

 9月19日の《ガン根治の時代は来るか~「がん核細胞」研究の最前線》は、ゲストの中釜斉国立がん研究センター研究所長の話と種々の映像を見た。

 本年3月左腎尿管全摘出術を受け、経過も良好で何とか乗り切れそうだと思っていた矢先、9月中旬6か月もたたないのに、「膀胱内の再発」が認められた。どうしてこうなるのか考えていたところに、今回の番組を見て、メモを取りながら納得のいく点も多かった。

 そこであらためて、当日の放送内「ガン幹細胞」について、インタ-ネット上で検索し再確認した。

 がん核細胞の研究

 NHKの番組要旨によると、日本人の2人に1人がかかると言われている、「がん」は、5年生存率は向上しているというものの、手術や抗がん剤治療などを受けて根治したと思っても、再発するケースがあり、患者にとっては長期にわたって大きな不安と闘うことになる。

 こうした中、これまでのがん治療を大きく前進させるカギとして、いま、医療関係者や研究者の間で注目されているのが、「がん幹細胞」である。 

 5年生存率は20年後に80%になるかもしれない。中釜斉国立がん研究センター研究所長によると「がん幹細胞の発見は大きく寄与するはずだ。」

 いま、がん幹細胞と呼ばれる特殊な細胞の発見によって、がん治療が大きく変わろうとしている。がん幹細胞とは、あたかも女王蜂のように、がん細胞を次々と生み出し腫瘍をつくる、親玉的な細胞だ。しかも、がん幹細胞には抗がん剤が効かない。一度は治ったと思ったのに再発や転移が起きる、その原因もこのがん幹細胞にあるのではないかと言われ始めている。

 しかし今、最新の研究によってその弱点が明らかになりつつある。4月には、国立がん研究センターで実際の患者を対象にした臨床研究が始まるなど、がん幹細胞をたたく研究が進み始めている。

 がん治療の根本を変える可能性を秘める「がん幹細胞」との格闘の最前線に迫っていく映像が続き、印象に残った。

 「がん」の親玉的細胞といわれる「がん幹細胞」、それを死滅させれば「がん」の根治につながるのではないかと、ある研究者は「その存在が見えて、実際あることがわかって、今までの考えを一変させてくれる。」という。

 私のがんとの闘い

 がんと闘っているものにとって、がんのメカニズムがや病状の的確な情報があれば、がんと闘う勇気も湧いてくる。

 本丸の親分的細胞のがん幹細胞、子分のがん細胞に立ち向かうには、私自身が確たる闘志を持って臨み、担当医の先生をはじめ医療スタッフ、家族の総力戦で立ち向かっていかねばならないであろう