自動車保険請求相談センタ−! 交通事故のよろず相談!

 平成14年3月、自算会浜松調査事務所を退職し、4月から日本損害保険協会静岡支部の浜松自動車保険請求相談センタ−の所長を2年勤めた。

相談センタ−の役割は文字通り保険請求に関する相談であるが、相談者の立場からすると交通事故についてのなんでも相談と受け止められている。被害者、加害者、損保会社、医療機関、行政の国保担当等さまざまなところからの相談が寄せられた。

 当時は、全国のこの種の相談センタ−は自算会・調査事務所の所長等の勤務経験者が活用されていた。
自賠責保険の損害調査を通じて培った知識と実務経験は代えがたいものがあったようだ。

 相談したいとする内容はまさに交通事故にかかわることすべてにわたるが、相談センタ−の立場から相談に応じられないものは丁寧に理由を説明し関係先等を紹介した。相談に応じられるものは納得理解できるよう説明に努めた。

 相談対応にあたっては、その限界を見極めることも大事で、しっかりと整理仕分けして問題が解決するよう、さらなるつぎの相談先を案内することに努めた。

 嬉しいことは、相談の数か月後に問題が解決したと感謝の電話をいただくことがあった。仕事冥利に尽きることもある。同じ事案で加害者と被害者から相談を受けることもしばしばあった。事故そのものや損保会社の対応についての不平不満等の場合は、はじっくりと話を聞いてあげるだけでお帰りの時は胸の内もすっきりし笑顔で出て行かれる方が多かった。

 損害賠償金に至っては、親子、兄弟、親類などが絡み複雑である。特に、夫を交通事故で亡くされた妻と夫の親等との問題は深刻で、弁護士相談日に再度来ていただいたりした。

 相談センタ−では、定期的に無料の弁護士相談日を設け、地元の弁護士会から派遣される弁護士さんに対応していただいた。あらかじめ相談内容を確認整理し、多くの方に利用していただいた。

 相談センタ−は、交通事故にかかわるよろず相談所的存在であり、忙しい毎日であったが誠意をもって対応に努めた。自算会・調査事務所の経験はもとより今まで生きてきた人生の経験を仕事を通じて生かすことができたようだ。少しでも世の中に役だったのではないかと充実感・満足感と感謝をもって終わることができた。