元自衛官の時想(140) トンガ沖の海底火山噴火と津波対処

 昨夜、スマホが、突然2回津波注意報を伝え、安全な場所への避難を呼びかけた。

 退官32年経っても自衛隊OBの習性で、津波注意報の発来に伴って、瞬時に頭をよぎったものは、自衛隊、警察、消防機関等においては、非常待機体制の発令が行われたであろうとその動きが目に浮かんだ。

 南太平洋の島国、トンガ諸島沖で、1月15日午後5時10分(日本時間午後1時10分)大規模な海底火山噴火によるもので、8.000キロ離れたわが国の太平洋沿岸に津波が押し寄せる恐れがあることから、気象庁津波警報及び津波注意報を発したものである。

 NHKの長時間放映は、適宜視聴して注目した。NHKがその機能を発揮して、状況を逐次放映し、何回も何回も津波の注意喚起を呼び上げたのは的確な処置であった。

 漁船の転覆などの被害はあったようであるが,幸に人的被害は特に報じられていないようである。

 南太平洋の彼方の海底火山噴火が、気圧の変化、各地の津波の予報など予報科学技術の進歩に驚くばかりである。今後そのメカニズムなどが解説されるので興味津々である。

 また、昨年11月に小笠原諸島の海底噴火によって、戦後最大級の大量の軽石が1.400キロ離れた沖縄・奄美大島に押し寄せたことは衝撃的な出来事であった。

 火山国である日本においては、幾多の火山噴火が起きている。

 戦後、私の記憶に強烈に残っている火山噴火は、次の通りである。

❶昭和33年(1958)6月24日阿蘇山・噴石等

❷平成3年(1991)6月13日雲仙岳火砕流

❸平成26年(2014)9月27日御嶽山・噴石

 今後、火山噴火に対する災害対処も忘れてはならない。災害は忘れた頃に来るからだ。