86歳老いる雑感(220) 一・十・百、千

 歳を重ねるにつれて、心身ともに衰えてくる。フレイル(虚弱)になるのを防ぐために、様々な方策が考えられる。

 心身の衰えに立ち向かう方策は、各人各様である。みんなその歳になると自分流で努力しているものだ。

    私も70歳代から今日87歳を迎える歳になって、顧みると、他力ではなく、自分の意思と自分の力で、毎日コツコツと自分に合ったやり方・「自分流」で対処するのが一番であると思っている。

 自分流がストレスなく円滑に進行し、安定し、継続可能ではなかろうか。他人のやり方を真似をしたりしても三日と続かないものだ。

 世の中には、先人たちの残した方策があり語たり継がれている。その一つが、「一笑・十交・百書・千読・万歩」である。

 1日に一回は心から笑い、10人の人と交わり、百字をメモしたり、日記を書いたりする。新聞や書物を千字は読み、1万歩歩くというものである。

 実際に毎日の生活の中で、どうなのか再点検してみると、自分の場合は、この10年来概ね実行できたように思うが、1日一万歩は難しかった。

 独りでこれを実行するとなるとなかなか難しいが,シニアクラブの諸活動に参加すると苦労なく実行できる。

 こうしたことから多くの方に入会参加を呼びかけている。諸活動に参加すれば、10人以上の方と言葉を交わし、各種のプレイに参加すれば、10回以上は心から爆笑する。

 毎日、シニア手帳や日記に行動予定を記入し、所感やメモをする。新聞や書物を読むと千字は短時間で終わる。黙読ではなく、声を出して読めばさらに良しである。散歩などは家の周りを歩いたりすると結構な歩数となる。無理なくできる範囲で歩けば良い。1万歩など無理をすることはない。その日の体調に合わせて散歩やウォーキングをすれば良いのではなかろうか。

 「一笑・十交・百書・千読・万歩」は自己管理によって実行できる。自己管理においては、甘えが大敵となる。途中でなんだかんだと理屈をつけてサボるようになると先が続かなくなってくる。

 老いる道程の大敵は、他人ではなく、自分自身にあるようだ。甘えが生まれたら、己を叱咤激励して進むしかない。

 70歳以上になると、元気・健康は歳に全く関係なくなってくる。お金で買うことができないものだ。毎日が元気で、晴れやかな1日であれば、ありがとう。感謝である。