本日2100から２時間、ＮＨＫのＢＳ❸放映で「大地の子」「日本・兄妹 運命の出会いと別れ」を鑑賞した。
原作山崎豊子の「大地の子」で、仲代達弥、上川隆也、田中好子、永井真理子出演のドラマは感動的である。
このスペシャルドラマは、終戦５０周年の平成７年(１９９６年)に、日中共同制作で放送７０周年記念特別番組として放送されたものである。
大東亜戦争で中国(満州)に残された幼ない兄妹を中心に陸一心の波瀾万丈の人生を描いたものである。
最初にこのドラマを観た時、中国残留孤児の陸一心を演ずる上川隆也さんの素晴らしい演技とドラマの展開に感涙したものである。
再び再放送で鑑賞することができ感動した。満州と言えば、長兄が軍属として大東亜戦争前にハルビンにいたが、開戦後帰国した。また、昭和の若い時代においては、敗戦で中国大陸(満州)から命からがら帰国した人々の苦難の手記を多く読んできたものである。日中国交後は中国に残留した孤児の調査、帰国事業が一気に推進されたことも強く記憶に残っている。
特に、敗戦後ラジオで「尋ね人」の番組があり、毎日、淡々と流れる国内から海外で生き別れとなった方の消息を尋ねる放送は今日も至るも強く耳に残っている。
大東亜戦争の敗戦後、混乱と逃避行の中で異国に取り残された孤児たちが、中国の大地で生き延びる苦難の事実をドラマ化したものである。幼い子供が生きることは育て親があって出来たこと、その恩愛に感謝を込めた日中共同の作品である。まさに「大地の子」である。
こうした戦後の様々な状況を見聞してきただけに等身大で「大地の子」は止めなく感涙するドラマの一つである。
「大地の子」「日本・兄妹 運命の出会いと別れ」
