令和の徒然の記(3) 花の命は短し思いは長し 五分咲と満開

    約12年間にわたり花の会の会長として活動の先頭にたったことがある。責任者になるとあれこれ気を使い、朝昼夕の花の状況確認は日課であった。朝起きたら散歩を兼ねて花模様と異変がないかチェックしたものである。

 花は見ごろと報道される場合があるが、取材日・撮影日と掲載日・放映日に間が空くと現地を訪れたときには多少の違いが生ずるのはやむを得ないことである。取材を受ける側としては、翌日に報道していただけると胸を張って来訪者を迎えることができる。

 長年の経験からすると、花は五分咲きぐらいに取材を受けて翌日報道というパタ-ンが望ましい。取材と報道日に間が生じる場合はむしろ三分咲きぐらいの時が良いようである。

   多くの方は新聞・テレビの花だよりの報道を契機に訪れてくれるものである。花が日を追って次々と開花する登坂の時期は花の勢いがよく、観る側の来訪者にとって素晴らしいと感動するものである。何事もそうであるが、勢いのある登坂のものは全体的に生命力、躍動感があふれているから自然に感動を与えてくれるものだ。

 したがって、新聞等の「花だより」は、「見ごろ」・「満開」にとらわれず、「五分咲き」を基準に公開・広報すると、来訪者‣観る側は刻々と変化のある花の生命力・活動力をまじかに観たり感じることができる。花の命は短し思いは長しである。