がんとの闘い(4) 淡々と立ち向かう

若い時代の体力練成

 青年隊員時代から自衛隊退官まで、大きな病気をすることもなく、文字通り職務に専念してきた。しばしば徹夜をして仕事を処理することもあったが、いついかなる時でも役目が果たせるように自分なりに健康管理・体力練成に努めたものである。

 どちらかというと、一般の部隊の勤務では、それなりに規則正しい生活が過ごせて健康管理・体力練成も出来るが、東京は六本木の航空幕僚監部に勤務したときは、朝早く出勤し、夜遅く千葉の二俣官舎に帰るといった生活であったため、自分なりに創意工夫して、どんなに遅く帰っても官舎の周りを走ってから就寝するといったやり方で健康管理・体力練成に努め、無事に勤務を全うすることができたことを思い出した。

 

歳をとることの真実

 退官後も、健康面では大過なくすごしていたが、73歳前後から病気と付き合うことになった。気持だけは若い時代と同じであるが、加齢とともに鍛えた体の蓄財を少しづつ使い果たしているように感じている。

 「歳をとるということ」について60歳代では理屈で理解する程度であったが、70歳に入って、「歳をとること」の実態・真実を自分の身を通して知りつつある。

 がんが膀胱内に再発したが、今までと同じ生活のパタ-ンを維持している。担当医からも投薬を受けているわけではなく、手術を待っているこの頃である。

 

淡々とがんと付き合う

 がんに関してはそれなりに医学書も読んでみたが、右往左往しても始まらない。すべてを受け入れて、がんと闘っていきたいと思っている。

 本年3月左腎尿管全摘出術を受けたときと同様に、動揺もなく淡々とがんに立ち向かっていくつもりである。

 まだまだやりたいことがいっぱいある。目標はある過ぎるぐらいあるが一定の速度でしか進めない。加速ができなくなっている。そのうちきっとがんと上手に付きあう術を自分で見つけて進むであろう。