がんとの闘い(26) 大手術から1年目迎えて

1.今日は大手術から1年

 今日3月1日は私にとっては特別な日である。早いもので左腎盂がんと診断され、左腎尿管全摘出術を受けた日であるからだ。こうして元気に1年を迎えたことに感慨新たなるものがある。

 検査入院・左腎臓尿管全摘出手術入院・再発膀胱内経道的手術入院と3回入院し今日に至っている。

 がんとの闘いについては、気の向くままに日記をつけてきたが、1年前の日記をめくってみると「生かされた命」、「術後半日の所感」として、次のように綴っていた。

 

2.生かされた命

 思いがけず腎盂がんが見つかり、2か月後の今日、大手術で左腎尿管全摘出をした。昔だったら病状が進んでから分かり一命を失うことになったであろう。現代医学のお陰で全摘出することができた。身体の臓器を摘出するのだからかなり身体に与える影響は大きいものがあろう。

 わが国のガンは、死亡の第1位で国民病とさえなっている。自分は列外とは言えない時代となった。幸いがん部を全摘出することができた。

 まさに生かされた命である。医学の進歩に感謝するとともにこれからの課題はいかに「生かされた命」を活かすかにある。

 

3.術後半日の所感

 待ちに待った手術で、何の不安も恐怖もなく淡々と手術に向かった感じがする。手術中は麻酔のため全く記憶がなく、空白の時間であった。術後は鎮痛の処置が十分なされており静かに過ごすことができた。

 強いて言えば、ベッドで同じ体位が続くので飽きてしまい、自然に身体を動かしていたようだ。主治医以下看護師の献身的な医療の取り組み、看護の実態が分かり感謝している。命の尊さを知る。妻や家族に感謝する。ありがとう。

 

4.春を知らせるタンポポを探す

 朝から妻と歩いて自宅から洞雲寺にあるお墓参りに出かけた。3月に入っただけでとたんに暖かくなったように感じる。1時間半ほどであったが、できるだけ草花のある道を通ってきた。ゆっくり散策しながら時折デジカメで写真を撮りながらの歩きであった。

 どこかにタンポポの花が咲いていないかと探して歩いていたところ洞雲寺近くの梨畑の道路わきに集団で咲いていた。風が当たらず暖かいところなのであろうか。春がそこまでやってきたことを知らせてくれている。帰り道わが家の近くの開水路の道端にも2輪咲いているのを見つけた。

 春がそこまで来たことをタンポポは知らせてくれた。道端に咲く黄色いタンポポの花が「生かされた命」にさらに元気をくれた。ありがたいことである。

    人間の命の尊さ、健康のありがたさを噛み締めながら毎日を送っていたが、慣れとは恐ろしいものだ。

    ついつい、当然のごとく過ごしている。数カ月も経つと、当たり前のように思えてくる。人間の傲慢さであろうか。

     自戒・反省しながら命ある限り、自分に与えられた役割を果たしていきたいと思う。


 

 

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《 平成26年3月1日撮影 浜松市西区神ケ谷町洞雲寺近くの果樹園道路わき》

 

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 《 平成26年3月1日撮影 浜松市西区神原町 開水路寄り道路わき 》