87歳の雑感(255)  わが人生の歩みを綴るアルバム等の整理

 昭和10年に生まれてから社会人となるまでの写真はさほど多くはない。写真といえば、昭和20年以前は,カメラのある家庭は資産家等裕福な家庭でないと持てなかった時代であった。

 したがって、普通の家庭は,誕生祝い、入学式、卒業式など特別な日に写真屋さんが撮影したものが主である。

 こうしたことから、昭和30年自衛隊に入隊してからの写真や家庭を持ってからの部隊勤務や家族を中心とした写真が多数である。

 昭和40年代までは、カメラは貴重品であった。自衛隊に入隊して数年後,自分のカメラを持ちたいと思い、時代ごとに一般的なカメラを購入し、撮影したフイルムを写真屋さんで焼き付けてもらったものが大部分である。残念ながら自分で暗室で焼き付けを行う技術を持ち合わせていなかった。

 平成の時代になってからデジタルカメラとなり,パソコンに取り入れて,自分でプリンターで印刷するようになった。

 その分だけ、手軽に写真が出来上がったので、アルバム帳が溜まり冊数が増えて来た。時代ごとにその都度整理に努めてきた。子供たちの成長記録写真は各人ごとにアルバム帳を作成しておいて,成人になってから手渡した。

 昭和の30年代半ばからカラーフイルムと幻灯機が流行った。そこでmini35幻灯機を手に入れてよく映写したものである。(先日50年ぶりに取り出して映写してみたら健在であった。)

     その後、カメラもフィルムの時代からデジタルと変わって来た。特に今日においては,パソコン処理で,その都度整理も楽になった。フイルムとデジタルでは分類・整理・保存面では隔世の感がある。さらに近時のスマホの写真撮影機能は素晴らしいものがある。

 ここ数日,昭和30年代のフイルムを復元機でパソコンへの入力を試みたが,あまりにもフイルムが大量であることから,特に必要なものだけに限定さて取り出することにした。

 どんな品物でも同じであるが,自分にとって大事なものでも家族にとってはただのフィルムや写真でしかないものだ。わが人生の終わりと共に消滅するものでもあるが、これで良いと思っている。これが人生というものであるからだ。