自動車保険料率算定会の思い出(7・むすび)! 自賠責保険と交通事故被害者の保護・救済!

 自賠責保険は、俗に言う自動車の《強制保険》であり、自動車損害保険の骨幹をなしている。
平成9年自算会・静岡調査事務所長に就任して最も重視して取り組んだことは、自分なりに描いた「競争と改革に負けない調査事務所づくり」をしっかりと自分の胸にひめて、自賠責保険の中立・公正な損害調査の専門組織である調査事務所の存在価値を高めるため損害調査の第一線で具体的に改善策を推進することであった。

 その根底にあるものは、自賠法が制定された目的である《交通事故被害者保護・救済》に尽きる。
すべてはそのために適正な損害額を調査・査定することだ。そのことを片時も忘れることなく日々の業務改善に取り組んだ。

 自算会・調査事務所は非営利団体ではあるが、厳しい競争社会を生き抜いていくには社会的に有用で存在価値があることを今まで以上の実績をもって示し、「公正な損害調査の専門組織は自算会・調査事務所しかない」というごく当たり前のことを当たり前にやることであった。

 自算会・調査事務所には、平成2年4月から13年3月末まで11年間勤務させていただいた。
入所の動機であった《今までと全く違う仕事に挑戦してみたい》は十二分に達成できたので充実感・満足感と感謝をもって退職した。
 
「いいしごとをしていますね」と評価されたかどうかは知る由もない。毎年12月初旬に自賠調静岡0B会が開かれる。今年も皆が集まり語り合えるのが楽しみだ。

 去来するものは、どの職業でも共通するものがあり、要は自分自身がどのように考えるか、取り組むかであった。まさに「人生至るところに青山あり」の一語につきる。