昭和の航空自衛隊の思い 出(286)  西警団部隊における人事担当者

1.   部隊人事担当者の担当業務と特性

 航空自衛隊における部隊の人事担当者は、人事幹部(相当事務官)及び人事係空曹等(相当事務官)から成り、所定の人事課程の修了者であった。「人事担当者」というより「人事業務担当者」といった方がよいかもしれない。

   人事は指揮官の部隊指揮と隊務運営の骨幹をなすものであり、人事担当者は任命権者の行使に伴う諸業務を担当し補佐する役割を果たしている。

 群レベル以上に配置された人事担当者は、一般的な人事異動の調整や昇任・表彰懲戒・服務などの諸業務を担当する。これらは人事業務に関する諸規定、特に昇給・俸給の格付けなどは複雑且つ難解な給与法など関係法令にに基づいて行われるので、かなり専門的な知識がなければ円滑に業務を処理できないものであった。

 人事係空曹は、多くが真面目なタイプ、コツコツと実務を処理する優秀な人材が配置されていた。業務処理が迅速かつ的確であり信頼ができた。人事空曹はどこでも常に積極的に人事幹部を補佐しており、その組み合わせにさほど神経を使うこともなかった。

 人事業務に従事するようになって、人事に関する公正と秘密保持は当然の義務であった。自分の身辺で心掛けたことは、これも当たり前のことであるが、自分が転勤内示を受けたこと以外は一切家族にも話さないことにした。

   人事に関する事項は、発令されるまでは、関係者以外には一切口外しないことを固く守り通した。  

2. 西警団司令部及び各部隊の人事担当者

    昭和60年6月頃の西警団司令部及び各部隊の人事担当者は、メモによると次の通りであったと記憶している。

【団司令部】 部長濵田喜己2佐・班長北方伯佳3佐・松本福吉1尉・永友忠光准尉・永楽七郎曹長・大塚知2曹・清徳純二2曹・常盤(清水)純一3曹・多賀一広士長・草野正知事務官・高吉克事務官のほか服務・就職援護担当に道添勉曹長・二ノ宮実曹長が配置されていた。

【防管群】 班長佐藤節三3尉・熊本一美1曹、【7警群】班長古賀照明1尉・中島敬純2曹、【9警群】班長染川隆雄尉・横山一博2曹、【13警群】班長田中末徳1尉・高田次男曹長、【15警群】 班長真名子宙2尉・迫政治2曹、【17警群】班長松本旨平3尉・世良明義准尉、【19警群】班長安達健二1尉・舞東束1曹

【43警群】班長宮崎清躬2尉・永岡達雄曹長・池田幸孝3曹、【3移警】班長中野昇3尉、【整補群】戸高繁1尉・犬童隆司2曹、【基業群】班長松原正一郎1尉・古谷信二1曹

 各部隊とも錚々たる粒ぞろいの人事担当者が揃っており、司令部と各部隊間の連携は密接で連絡調整は円滑に進められていた。司令部人事班では、永友忠光准尉を中心に永楽七郎曹長・大塚知2曹・清徳純二2曹・常盤(清水)純一3曹の空曹が人事業務を円滑に処理してくれたことが強く印象に残っている。

 

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《 昭和59年6月 西警団総務人事班長講習、団司令、副司令を囲んで団司令部監理、人事各部長及び隷下部隊の本部総務人事班長、年一回は司令部に集合した。 》

 

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《 昭和60年6月 西警団総務人事班長講習、団司令、副司令を囲んで団司令部監理、人事各部長及び隷下部隊の本部総務人事班長、年一回は司令部に集合した。 》

 

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《 昭和58年12月 西警団人事空曹集合教育、団司令、副司令を囲んで、司令部人事部長、人事班長等及び隷下部隊人事係空曹、人事班長北方伯佳3佐と人事幹部の草野正知事務官が人事部長を誠実かつ適切に補佐してくれた。  》