がんとの闘い(30) 入院4回目と挑戦

1.   再び入院

    待っていた 4月11日がやってきた。今日は予定された入院日である。午前9時30分には所定の入院手続きを終えた。

    ベットに横たわってこれから膀胱がん治療のため、経尿道的膀胱切除術(TURーBT)を受けることになるが感慨新たなるものがある。  

     平成24年12月検査入院・左腎盂がん診断、25年3月左腎盂尿管全摘出術、25年10月に膀胱内に再発したがんに対してTURーBTを受けた。

     今回は、膀胱がんの再発のため再入院したもので、4回目の入院となり、再び戻って来たと言う感じである。

    昨日は多忙の一語に尽きた。ブログを書いている暇もなかった。予定された入院であることからここ1週間は、入院10日間と予定して、この間処置すべき事項を一つづつ確実に処理することに努めた。

    関係している団体の代表者等の業務は、私の病気とは関わりなく進むものである。自分の一身上のことで、他人に迷惑をかけないようにしようとしたが、私の知らないところで、いろいろと迷惑をかけることになるかもしれない。後のことは副会長等にお任せした。 

    自分なりに精いっぱいやったので爽やかな気分である。

 

2.    慣れと慢心を警戒

 「初心に帰れ」と言う言葉があるが、今の私にぴったりのである。

各種の説明、文書資料の確認、病室の状況、注意事項など勝手知ったところがあるが、心して聴いて確認することにした。

    病院の規則・しきたりを守ってよりより治療を受けたいと思っている。慣れや慢心があると心と体に隙ができる.世に言う「緊張感」の欠如である。緊張感のないところには、大きな落とし穴があることを体験し、見聞してきた。

   「がんだから」と自分に甘えてはならないと日常生活全てを律してきたのもこの点にあった。

 

3.  妻も内なる闘い

     私の入院中は、妻にとっても連日連夜、別なる大きな内なる闘いがあるであろう。毎日、病室に顔を出すことになろう。バスで乗り換えながら半日仕事となる。夫婦共同の闘いの始まりである。

    この種の病の特色は、単純明快でないということであろう。 がんは複雑怪奇な存在である。切除しても再発するかもしれない。神のみぞ知る領域であるからだ。

    お互いが、あらゆる面で共闘する戦友でもある。かって「喜びも悲しみも幾年月」という名映画があった。何ごともここまてくると戦友的な存在となってくる。来年は結婚50周年、金婚を迎える。

     難関を乗り切り、 ここが正念場と思っている。

 

4.  手術当日及び前後の説明

     今日は、午前・午後にかけて、手術・前後及び麻酔などについて医師の説明を受けた。納得し淡々と臨むことにしている。不安も何もない。何ごとも無事で終わることを願うのみである。

    春とはいえまだまだ外は寒いが、病院内は環境が整っている。快適にエアコンがきき、静かである。

    窓から眺める景色はすばらしい。人間は生きていて、自然を楽しむことができる。

     幸い、今まで日常生活はその質を下げることなく、過ごすことができた。色々な活動もできた。手術を経て、さらに継続できることを願っている。

    心地よい病室にあって、のんびりした時間が過ぎて行く入院第1日である。