わが88歳の雑感( 286) 何事も静観し、時に求められば助言し、協力支援する。

 80代になってから、固く決心していることが一つある。88歳になってからも同様で継続している。

 それは、地域の自治会長や団体の長をやったことがあることから、後輩、次世代や若い人たちに対して、励ましたり、協力支援することはあっても、口出ししたり、邪魔をしたり、立ちはだかったりしないことである。長老ぶって、しゃしゃりでたり、自説を頑固に主張したりすることは一切しないことに決めている。

 全てにわたって、やるべきことはやり、思い残すことはないからである。後事を託したからである。また、時代は水が流れる如く推移しており、組織を統括する人たち・主役は、次世代ないしは次世代以降に移行しているからである。

 したがって、各種団体において、会長役を務めた関係で、未だ顧問、相談役に名を連ねているが、相談を持ちかけられたときのみ助言することにしている。また、側面から協力支援することにしている。

 世の中、人間社会は、うまくできているものだ。次々と好循環し、時代が過ぎていくものである。どんな組織でも、新しい会長や指導者が生まれてうまく回転し、円滑に運営され発展している。

 昔から、「老いては子に従え」という言葉があるが、「老いては、次世代に従え」である。まさしくそうではなかろうか。

 こうして考えていくと、体力・気力はもとより、ものの見方・考え方・捉え方が、新しい時代についていけなくなっている面があることに気付くことがある。何事も静かに見守って行きたいと思う。そのことが、泰然自若、安心立命につながる。