1. 福祉・介護教室
6月15日(日)午後、神原町シニアクラブ(神原会)は、6月定例会と福祉・介護教室を39名が参加して実施した。昨年度は主として、一般的・基本的な 「高齢者の福祉・介護制度」について学習してきた。
浜松市の委託事業として、設置されている「地域包括支援センタ-雄踏」の協力支援により、当シニアクラブが計画した勉強会に講師を派遣していただき会員の福祉・介護に関する知識・理解を深めることができた。
地域包括センタ-は、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活が続けられるように支援を行う総合機関であり、地域包括センタ-雄踏は「神久呂地区」「雄踏地区」及び「舞坂地区」を担当しており、高齢者にとっては本当に身近な存在です。
昨年度は、講師として、地域包括センタ-雄踏の管理者・社会福祉士辛嶋龍氏に高齢者の福祉・介護制度に関する全般的なお話をしていただきました。
今回は、もっと突っ込んだ具体的な話をしていただくということで、辛嶋龍氏の支援の下、地域密着型介護老人福祉施設 西山の杜の施設長松下知弘氏 に、「介護老人福祉施設(特養)の暮らしについて」スライドを使って話をしてもらった。
特別養護老人ホ-ムの定義、種類,ユニット型個室についての一般概要、居室等の様子、老人ホ--ムの整備状況のほか「特養に入所になった具体的な三ヶ-ス」を取り上げられ、入所に至った要因、施設での過ごし方、入居費用なとを説明された。
当方のねらったぐっと踏み込んだ内容となり、会員の関心・理解も一層深まったようだ。スライドで使った資料も一冊23枚に及ぶものを全員に配布した。後ほど読み返し、活用することができる貴重な資料である。
2. 最大の関心事
高齢者の仲間入りをすると、当然のことながら「自分の終末期はどうなるか」ということになる。日ごろ最年長の女性のグル-プの話の主題はどうしても、介護施設のことに及び、あそこの施設、ここの施設に入るにはいくらかかるといった又聞きの情報が、さらに尾びれがついて喧伝されていく傾向にあった。
このような状況からまず基本的なことを学習して、高齢者の福祉・介護に関する正しい知識・理解を持つために、福祉・介護に関する話を聴くようにしたものです。
幸い、神久呂地区は、「地域包括センタ-雄踏」があり、昨年度からこの種の教室を年2回実施することにした。そのきっかけは、前シニアクラブ副会長の縣弘氏が定例会におけるお茶タイムなどでの話題、両親を看取ったりした経験からぜひこうした講座を設けようとの提案で実現したものである。縣氏は長年障害児教育に携わり校長をされた経験豊富な方です。
今回の教室でも、講師の質問に対して、全員が終末期において「自分の家で介護を受けたい、自分の内で最後を暮らしたい」とほぼ全員が手を上げたが、そうはいかないのが現実ではなかろうか。どんなに熱望しても家族の負担という現実に直面したとき、昔のように誰もが自分の家で暮らし最後を迎えることが望めなくなってきている。
3. 家族の理解
福祉介護教室を終えてから役員会を開いた。この中で話題になったことは、
自分が介護を受けたいと思う時、 介護を要するような状態になった時には、多くの場合、自分が判断、決定するのではなく、家族が決定するので、子供達にもこうした問題について日頃から関心と理解をしてもらう必要があるのではないかという意見が多かった。
全くそうであると思った。痴呆が出てきたり、いろいろ生活動作面で諸問題が生じるようになるころには、自分自身にかかわることの処遇の実際の判断・決心は家族にあるわけで、本人が判断するわけではない。
今回のような話を糸口として、配布資料を家族に見てもらったり、普段から自分が要介護になった時のことを家族と話し合っておくことが大切であることの結論になった。
高齢者の福祉・介護教室の状況
《 高齢者の介護福祉施設についてのお話 》
《 お茶タイム 講師辛嶋龍氏、松下知弘氏を囲んで 》
《 地域包括支援センタ -雄踏 》
《 勉強会資料 スライド 45枚 》