1. 防衛問題セミナー
10月2日 防衛省南関東防衛局主催・浜松市後援の「第24回防衛問題セミナ-」を聴講した。講演は、浜松駅前の静岡新聞ホ-ルで行われ、航空自衛隊第1航空団副司令池田五十二氏の「強い戦士を作るために~航空自衛隊の教育現場における奮闘~ 」と静岡県立大学国際関係学研究科教授・国際関係学研究科付属現代韓国朝鮮研究センタ-所長 伊豆見元氏の「最近の北朝鮮情勢と日本」であった。
開演に際し、丸井博南関東防衛局長から開催の主旨を含めた主催者挨拶、鈴木康友浜松市長の来賓挨拶が行われた。
2. 当たり前のことを当たり前に実行
鈴木浜松市長は、国会議員時代から防衛問題には強い関心をもって活動してこられた。市長就任後も浜松市と浜松基地・自衛隊との関係について、歴代浜松市長の中でも最も良好な関係を築いておられるように見受ける。市民代表者として当たり前のことを当たり前に行っておられる姿に敬服している。
国の基本に関する外交・防衛などの国家安全保障については 、主義・主張・党派に関係なく進めることが求められていられるにかかわらず、一貫性のない行動を多く見てきた者としては、当たり前のことが新鮮に映る。
3.強い戦士を作るための現場の奮闘
第1航空団副司令池田五十二1佐の講演は、簡潔明瞭な要点の説明・姿勢・声量・アイコンタクト・プロゼクタ-の活用等非常に良かった。パイロット養成の教育現場に勤務していることが最大の強みであり、自信をもって堂々と話をしたことがよかったように思う。
現職の講師の場合、とりわけ自衛官の場合は、発言内容に慎重さが求められているが、自衛隊設置法・自衛隊法に基づく任務を完遂するために、強い戦士を作ることは国家国民の求めるものであり、可能な範囲で広く国民に知ってもらう必要があるのではなかろうか。これからも今まで同様に、この種のセミナ-の講師に陸・海・空と多くの現場の自衛官が登場してもらいたいものだ。
話の内容は省略する。どの分野でも、現場で後輩・後継者の育成に精魂を傾けた者の話は心に響くものがある。さらに多くの国民に聴講してもらいたいと願う。
4.北朝鮮情勢の冷静な分析と対応
静岡県立大学国際関係学研究科教授・国際関係学研究科付属現代韓国朝鮮研究センタ-所長 伊豆見元氏の講演も、今国民的話題の一つとなっている拉致問題を含めて、興味深く拝聴した。
北朝鮮問題となると、伊豆見先生はテレビで顔なじみであるが、最近の北朝鮮情勢と日本の関わり合いについて論点を整理されて話をされた。特に濃縮ウランについて、鋭い分析をされ対処について提言されているのが印象的であった。
往々にして、新聞テレビでは専ら皮相的な事柄が話題になるが、本質をしっかりと見極めるためには、素人は素人なりにメディアの情報を分析検討して自分なりの見立てをするとが求められている。
いつの時代も、変わらぬものは「眼光紙背に徹す 」ことではなかろうか。
《 防衛省南関東防衛局主催・浜松市後援の「第24回防衛問題セミナ-」のパンフレットの一部 》
《 講演は、浜松駅前の静岡新聞ホ-ルで行われ満員であった。》
《 静岡県立大学国際関係学研究科教授・国際関係学研究科付属現代韓国朝鮮研究センタ-所長 伊豆見元氏の講演 》
《 航空自衛隊第1航空団 副司令 池田五十二氏講演のほか居合演舞の披露 》